終始劣勢の試合展開ながら土壇場で同点に追いついたところまでは良かったのですが、まさか西川の暴走でとどめを刺されるとはなあ・・・そして11月のビッグマッチ3戦全敗は堪えるのう・・・
《スタメン》
ACL浦項とのアウェーゲームから中3日の浦和は浦項戦から荻原→大畑、明本→ショルツ、安居→大久保とスタメン3枚入れ替え。故障明けの中島がようやくベンチ入りしたものの、関根はまたも間に合わず。
安居と荻原はコンディションが良くないのか共にベンチ外に。試合後の岩波の話によると、何かアクシデントがあって岩波が当日になって急遽スタメンに入ったようなので、おそらく荻原に何かあったのでしょう。
浦和とは対照的に日程スカスカの神戸は前節から飯野→トゥーレルの入れ替えのみ。山口蛍は前節に続いて欠場。
《試合展開》
怪我人だらけ&明本が出場停止の浦和はついに「右SBショルツ」という奥の手を披露。
神戸は前節湘南戦からスタメンこそ1名しか変わっていませんが、初瀬が右SB、本多が左SB、酒井がIHないしCHっぽいポジションとなぜか本職ではない位置に配される選手が複数いるのが不思議でした。
浦和の試合の入りは悪くなく、大久保が2度ボックス内に突入したものの、簡単に倒れすぎてPKは取ってもらえず。そして浦和は良かったのは10分も続かず、その後はほぼ一方的な神戸ペース。浦和は神戸の厳しい前プレに対してロクにビルドアップ出来ず。コンディションに差がありすぎて球際でも終始劣勢を強いられました。。
その結果20分カウンターを喰らって大迫スルーパス→佐々木の単騎ボックス内突入を許してしまいましたが、ここはなんとかマリウスがシュートブロック。37分にはマリウスの縦パスを目の前の佐々木にカットされてしまう大失態から大迫に決定機を許すもシュートは岩波がブロックしてバーの上へ。
大迫にはこの場面以外何もさせていない一方、大畑が対面の佐々木に苦戦気味で、裏を取られてサイドを深々と抉られる大畑お馴染みの場面も。また岩波はシュートブロック等の見せ場がある一方パスミスも目立ってカウンターの基点になってしまうことも。
守備は盤石とは言い難いながらも「最後の最後で相手にやらせない」という浦和らしい粘り腰を発揮していた反面、攻撃はカンテの一発に頼るしかない惨状で前半終了。
後半に入った直後の46分大久保スルーパス→エカニットの決定機が生まれましたが、ここはGK前川セーブ。51分やや距離があるところからの岩波FKは前川の正面。ともあれ、これで多少流れが変わると思っていた矢先、53分酒井の足払いを食らった伊藤が故障。
スコルジャはやむなく柴戸を投入するも柴戸は空回り気味で流れは再び神戸へ。ところが57分岩波の横パスを佐々木にカットされるというかほぼプレゼントパスという大失態を犯すも佐々木のシュートは枠を捉えきれず。64分武藤のカットインから始まる神戸の猛攻もゴール前でのシュートブロックの連続で浦和はなんとか防戦。
しかし浦和の粘りもここまで。72分FKからの流れで左サイドから井出クロス→ファーで初瀬が拾ってクロス→ファーで大迫ヘッドで折り返し→前残りしていたCBトゥーレルヘッドと見事なまでに浦和守備陣を左右に振り回しての攻撃でついに神戸が先制。
この試合敗戦はもちろん、引き分けでも優勝の可能性が消滅する浦和は77分小泉→髙橋、77分エカニット→中島と代えるも特段戦況に変化なし。そこでスコルジャは84分岩尾に代えてリンセンを投入する大博打を敢行。
この大博打は少なからず効果があって87分中島のクロスにファーで大久保が飛び込んでボレーシュートを放つ決定機を掴むもここも前川がセーブ。ところが90+1分西川のロングフィードを守備固めで投入されたはずの右SB飯野がヘッドで弾き切れずにカンテに裏を取られる失態。ボックス内に突入したカンテはリンセンとのパス交換から同点ゴール!!
しかし、一気に逆転を狙った浦和は90+5分敵陣かなり距離のある位置からのFKで西川を攻撃参加させたのが仇に。中島FKはなんと前川にキャッチされてそこから神戸のカウンターを浴び、大迫が無人のゴールに流し込んで試合終了。
《総評》
浦和はこの試合に負ければ当然、引き分けでも優勝の可能性が消滅するという立場。ゆえに最後の最後でスコルジャが大博打を打って、その結果がものの見事に裏目に出たというのであればまだ納得がいきます。たとえ中島のFKの質が予想だにしない低質なもの(GKに直接キャッチされるという最悪パターン)であったとしても。
ところが西川が上がったのはスコルジャの指示ではなく、西川の独断だったというのが試合後判明して開いた口が塞がりませんでした。ATは6分もあって、まだラストプレーでもない時間帯でGKが独断で上がるとは!!
しかも、試合後の会見でスコルジャは西川を批判しないどころか、「この試合でどうしても勝ちたいという、強い気持ちが表れた状況でした。この大事な試合をどうしても勝ちたいという強い気持ちが全員にあった中で、かなり大きなリスクを冒しながら前線に上がったという場面でした」と誰の判断で西川が上がったのかぼやかした言い回しをしているのに、西川はわざわざ試合後マスコミに向けて「独断で上がった」ことを公言する始末。ついでに監督からは「言ってほしかった。上がるときに確認してほしかった」と怒られたことまで明るみに。
監督の指示を公然と無視し、しかも無視したことを試合後マスコミに向かってベラベラ喋る。どう考えても規律違反の重罪。西川は今季一杯出番なしでも何の不思議もないでしょう。彩艶がいなくなってどう転んでも正GKの座は安泰という驕りが出たと言われても仕方ないレベルの愚行でした。酒井や岩尾がいたら西川の暴走を止められたかもしれませんが・・・
また監督の指示で西川が上がったわけではないのだからチーム内に意思統一なんであろうはずがなく、大畑に「カード覚悟で大迫止めろ!」というのは酷と思います。意思統一されてないチームの末路とはそういうもの。中島のへっぽこFKだけは言い訳できませんが。
また大迫の得点は「実はオフサイドだった」という後日談まで飛び出して何がなんやら。西川が上がっているのでオフライドラインは最後尾の大畑ではなくハーフライン。「大迫の上半身がハーフラインを超えているのでオフサイド」だというもの。誤審で浦和が不利を被るだけならJリーグはいつものようにシカトなのでしょうけど、今回は神戸と優勝争いしている横浜Mも被害者なので、Jリーグの対応が見ものです。
《選手評等》
VARが無い時「 」
VARがある時「 」
結局なんも変わらん。
551との違いは何なのか???
・明本といい西川といい、愚行がなぜかホーム神戸戦で発生。あのチームには浦和を狂わせる何かがあるのか??
・敦樹の故障の程度は全く判りませんが、直近の日本代表試合はまず無理。下手すると今季一杯お休みかも。敦樹本人は代表に定着できるかどうかという立場なのでこのタイミングでの離脱はさぞかし無念でしょうが、個人的にはアジアカップまで代表で酷使されて休みなしになりかねなかった敦樹が、この故障でオフにしっかり休めて「塞翁が馬」と思っています。
・大畑といい岩波といい柴戸といい、普段使われないのがよくわかる出来で、実に切ないのなんの。
・中島は最後のFKが残念極まりなかったけど、それ以外は特攻要員としての仕事はしてたと思いました。でも所詮特攻要員でしかなく、エカニットに優先順位で抜かれるのも仕方ないあんまりな軽さがチラホラ。
・チケット総発券枚数は当日午前の時点で54,000枚超という話があったにも関わらず、実際の入場者数は48,144人どまり。悪天候でもないのにノーショーが非常に多かったのが不思議。
-----カンテ----
小泉---エカニット--大久保
---岩尾--伊藤---
大畑-マリウス--岩波-ショルツ
-----西川-----
(得点)
90+1分 カンテ
(交代)
54分 伊藤→柴戸(負傷による交代)
77分 小泉→髙橋
77分 エカニット→中島
84分 岩尾→リンセン(中島がCHに下がって、リンセン&カンテの2トップ気味に)
武藤---大迫--佐々木
--酒井---ー井出--
-----扇原-----
本多-トゥレル--山川-初瀬
-----前川-----
(得点)
72分 トゥーレル
90+6分 大迫
(交代)
77分 井出→パトリッキ
89分 初瀬→飯野