「咲ちゃん」と「モッピー」
ちょっと間が空きましたが、そうこうしているうちに国体が終わってしまうのでちょっとテンポアップします。
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前年の福島「キビタン」と違って非常にローカル色溢れる、誰が見ても「広島!」と判るのが1996年広島国体の「咲ちゃん」である。
咲ちゃんの頭はもみじだらけ。広島といえばも「もみじ饅頭」。「もみじ饅頭」で有名な「にしき堂」が国体終了から8年も経った今でも「焼餅 咲ちゃん」を製造しているのは当然だろう。「もみじ饅頭」販促用マスコットといって差し支えない出来栄えだ。
胸のHは"Hiroshima"のH。カープの球団旗中央にデカデカと掲げられているのもHの文字だ。
あまりにも「もみじ饅頭」色の強すぎるキャラのせいか、国体後は全く顧みられることなく一生を終えたようである。
次の国体はオッサンの故郷大阪。マスコットは「モッピー」。「なんでスズメやねん」と思った方も多いと思うが、「モッピー」はスズメにあらず。モズである。モズは大阪の府鳥。どこにでもいそうな鳥がなんで府の鳥になったのかは定かでないが、大阪・堺市には「百舌鳥(もず)」(←補足トリビア:仁徳天皇陵が近くにある)というところがあるくらいなので、なんか関係があるのだろう。
モッピーの特徴はイラストと着ぐるみ(ぬいぐるみも同じ)のギャップが激しいこと。もともと地味なデザインだが、それでもイラストのほうは快活な感じがするのに対し、着ぐるみのほうはなんかお疲れというか、くすんでるっちゅーか、淀川の橋の下や大阪城公園で寝泊りしているおっさんをモチーフにしたといわれてもおかしくない感じがする。
モッピーは97年の国体終了後も生きながらえて、ぼつぼつ公的行事に借り出されているようだが、やはり地味加減が大阪には合わないのか人気は今ひとつのようだ。
好き嫌いはあろうが、「くいだおれ人形」を越える大阪代表のマスコットを生み出すのは至難の業だと思う。
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