これもまたレッズ
勝って降格。負けて優勝。いかにも浦和。いかにもレッズな結末だ。
試合終了後も素直に喜んでいいものかどうか、微妙な雰囲気がスタンドを包む。街の安寧を保つにはこういう結果が望ましいのかもしれない。
時には自作自演気味に劇的な試合を演じ、そして肝心な試合はことごとく勝てない。忘れかかっていた浦和のDNAが12年の時空を越えて若い選手達にも綿々と受け継がれる。「いつも通り」と言いながら、やはり駒場での優勝というのが選手たちの重荷になったのか、試合内容は今セカンドステージ最低といって差し支えない。だが、ステージ優勝という結果だけはしっかりとものにした。
結果を得た。そして不幸続きといって差し支えない浦和の歴史が新たな局面へと入った。暢久はいつになく饒舌。アルパイは子供達を呼ぶ。永井がスタンドに入る。エメは生贄に走る。闘莉王が、そして岡野が脱ぐ。坪井や山瀬も照れくさそうに歩いている。
負傷者が相次ぐ中、昨年セカンドステージの貸し(←鞠サポがどう思っているかはともかく)をちゃんと返してくれたマリノス。本当にありがとう。
見事なまでに悪役を演じきってくれたグランパス。この一戦に勝ったところで現体制が温存されるだけで本当にグランパスのためになるのかどうか謎なのだが、プロの凄さを思い知らせてくれた。本当にありがとう。
そして大将を筆頭に、真紅のユニフォームに袖を通しながら一度もチェアマン杯を手にすることなくレッズを去ることとなった選手達。レッズを去ることとなった経緯は人それぞれだが、彼等にも改めて敬意を表したい。
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