浦和 1-3 千葉
ここまでものの見事に負けてしまうと、却って気分はさっぱりします。前半の2失点が全てでした。
試合開始早々FKから失点。ゴールが決まった後ほぼ全員が審判に執拗に抗議していたので何かしら言い分はあるのだと思いますが(注:ハンドをアピールしていたらしい)、そもそも集中力の欠如を問われても仕方のない場面でしょう。
2失点はJEF得意のカウンターを喰らったもの。レッズの右サイドから簡単に良いクロスを上げられたのは残念ですが、それ以上に巻に2人のDFが付いていたはずなのにゴールを決められるなんて、欽ちゃんでなくても「なんでそうなるの???」と問いかけたくなります。
失点場面もなんだかなぁですが、前半の攻撃はさらにいただけません。神戸戦の前半と似たような感じでしょうか、ゴールへ向かう意識がほとんど感じられないまま44分が過ぎ去ってしまいました。
両FWは全く機能せず。とりわけマリッチは名古屋戦で張り切りすぎたツケがきたのか、不動明王というか「不動」暗王と化していました。前線にボールが収まらないので中盤の選手も動くに動けず、やっとこさ前線に起点が出来てもミドルシュートを撃つのが精一杯。
どうにもこうにも打開策がないので、仕方ないちゅーか、それしかないちゅーか、ボールをポンテに集めてのポンテ頼み攻撃が蔓延。
ポンテ頼み攻撃①:ポンテ→FW→ポンテのワンツー攻撃
ポンテ頼み攻撃②:右サイドの狭いところでこちょこちょ→やっとこさ前を向いたポンテがクロス
ちゅーのがポンテ攻撃の代表格でしょうが、共になんらチャンスに結びつくことなく終了。そりゃ相手からすれば他の選手が大して動いていないので守りやすいわなぁ。
ところがこの暗黒の時間帯が突然終わりを迎えます。マリッチが相手エリア近くで相手と交錯、転倒。さらに多少いざこざがあった後、突然激怒してそのまま自主的に退場。この自主退場劇の真相は現場では全くわかりませんでしたが(注:マリッチは頬骨の陥没骨折とのこと。無念・・・・)、レッズベンチは致し方なく達也を投入。
十分なアップもできないまま投入された達也はジェフ陣内をかき回して、前半終了直後にポンテの同点弾を引き出します。後半も達也が動き回ってジェフ守備陣に混乱が生じたためか他の選手の動きも俄然良くなり、何度か得点のチャンスを得ましたが、残念ながら得点には至らず。
逆にジェフの伝家の宝刀である人数をかけたカウンター攻撃をずばっと喰らい、再び2点差に引き離されてジ・エンド。カウンターの巧い相手に安易に先制点を許すとこうなるのもやむを得ないでしょう。
2点ビハインドとなって、暢久→岡野、啓太→平川と代えて攻勢をかけますが共に不発。神戸戦大活躍の岡野でしたが、今日はむしろチームの足を引っ張っていました。啓太の交代は疲労を考慮したものでしょうか。
気になるといえば、後半何度も見せ場は作りましたが、いずれも達也や三都主の個人能力に頼った攻撃が実を結んだもので、組織的に崩せたのは達也が右からクロス→長谷部ダイレクトボレーくらいかも。仕方ないことですが、達也とポンテが実戦でピッチに立ったのは初めてで、両者ともお互いの使い方を会得しないまま45分強が過ぎたような気がしました。
結局個人能力に劣り、かつ若干主力を欠いているけれども戦術が浸透しているチームと、個人能力は少々長けているけれども戦術再構築中のチームが闘うとこうなってしまったというところでしょうか。清水・瓦斯・神戸・名古屋と下位チームないし同じく再建中のチーム相手には通用したけれども、多少骨のあるチーム相手にはボロを隠しきれなかったということなのかもしれません。
こうなると準決勝第2戦まで1ヶ月以上あるというのは実にありがたく思えたりします。昨年のような爆発的な得点力はもはや望み薄のレッズですが、この1ヶ月でコンビネーションも上がることでしょうし、90分で2点を取ることは十分可能な範囲。臨海の奇跡が楽しみになってきました。
むしろ問題は次の鹿島戦。コンディションが整わない中、短い間に回答を出さないといけないギドの心境やいかに。
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