浦和 7-0 柏
メインスタンドの向こうに救急車の赤いランプが見えた時、事態が只事ではないことを悟った。
「ラモス効果」とやらは結局こういうことだったのか。
ラフプレー、ラフプレー、そしてまたラフプレー。土屋はこういう大惨事が起こるまでラフプレーのもたらすところが判らなかったのだろうか?
試合そのものは結果からすれば明神退場で半ば終わってしまったようなもの。主審は柏の繰り出すラフプレーに対しやや安易にイエローを出してしまう感は無きにしも非ずかなと思うが、退場に繋がった明神のタックルは既にイエローを1枚もらっている選手がやるべきことではないだろう。その後続けざまにイエローをもらった波戸に至っては何をかいわんやである。
前線に俊足の玉田がいるので柏は1人減っても堅守&カウンターに徹していればまだまだ勝機が掴めそうなものだが、明神退場で中盤がガタガタになった。ポンテを、そして長谷部を抑えることができなければ勝つどころか、(波戸の退場があろうがなかろうが)大敗を喫してしまうのもやむを得ないだろう。
浦和は1週休みがあっただけなのに、その動きは見違えるほどよくなった。欲を言えば前半に加点して勝負を決して欲しかったものだ。
相手が一人少なく、かつヘタレなのでどうしても過大評価になりがちだが、各選手への雑感を箇条書き風に。ポンテ&長谷部はあれくらいやって当たり前なのであえて触れず。
・マリッチは前半からポストプレーヤーとしてよく機能した。ハットトリックがなくても来日以来最高の出来といって差し支えない。次節からはいよいよ得点を求められることになるのだが、この日のハットトリックがマリッチ大爆発の導火線となって欲しいものである。試合後律儀にお辞儀して回るマリッチ。あれほど周囲からの重圧をありありと感じさせてくれる外国人選手は滅多にいない。
・右WBに入った永井。今日は守備に回る機会がほとんどなく(唯一といってもいい守備機会はギドも賛美するところ)、相手の左サイドを好きなように蹂躙。絶対に勝ちに行かないといけない試合での永井右WB起用は重要なオプションだと思うが、達也長期離脱で次節からはFWへ戻らざるを得ないか。
・千葉戦も休んでいる啓太は疲れが一掃されたよう。縦横無尽に駆け回って事実上ひとりで中盤を守っているようなものだった。
・左WBに入った酒井。玉離れが良いせいか(三都主には申し訳ないが)三都主よりはチームにフィットしている感を受けた。全く経験のないポジションでもそこそここなせてしまうのは酒井のサッカーセンスの良さゆえなのだろう。この日も80分あたりから急速にバテてしまい、この辺がギドが酒井を嫌う所以なのかもしれないが、酒井を使いこなせないような手腕では来季も優勝を狙うのは難しいだろう。
・代表帰りでお疲れのはずの坪井。良いコンディションで戻ってきたとの話は本当で、今後に大いに期待が持てる出来だった。ただホリ・ウッチーと並べると対セットプレー時の守備はちょっと心配か。
・ウッチーにイエローが出なかったのは人柄ゆえかw 所々やばかったような・・・
・勝負が決してから投入されたカニとセル。途中から右WBになってしまったセルは不慣れなポジションで不憫だったけど、積極的に前に出てポンテやマリッチから一定の評価を得ていたのに対し、カニは1点こそ取ったもののやや消極的な出来ばえ。達也離脱でいやがうえにもカニへ期待をかけたいところなのだが・・・
達也長期離脱は残念無念としか言いようがないが、無理やり前向きに考えれば大勝で浮かれがちなチームを引き締める材料になった。次節大宮戦。あの屈辱を忘れまい。
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