バイエルンMとの提携発表
浦和のそっけない発表に対し、バイエルンMの発表のほうが多少読み応えがある。もっとも先方は浦和レッズとは何者かを知らしめないといけないっちゅー立場の差でもあるのだが。長いがバイエルンMの発表を全文引用しておく。
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今年7月、ジャパンツアーの公式行事の一環としてFCバイエルンが東京ドイツ大使館に招待されたのは記憶に新しいことと思われるが、その際に取締役社長であるカール=ハインツ・ルンメニゲが発表していたとおり、この度FCバイエルンは、日本でも絶大な人気を誇る浦和レッドダイヤモンズとパートナーシップを結ぶこととなった。
先週、ゼネラルマネージャーである森孝慈氏を筆頭として6人もの浦和レッズのクラブ関係者がミュンヘンを訪問、アリアンツ・アリーナの見学を始め、ユベントス・トリノ戦、MSVデュイスブルク戦を観戦し、1週間にわたる滞在を堪能した。この元日本代表選手として活躍し、その後日本代表監督をも務めたこともある森氏は、特にFCバイエルンのクラブ理念、そしてその経営理念を高く評価しており、バイエルンのクラブ首脳陣も世界でも最高クラスであると評価している。「FCバイエルンは私達にとって目標ともいえるクラブであり、いろいろな分野において学ぶべき点がたくさんあります。」と森マネージャーは語っている。
パートナーシップをめぐる宿命付けられた長き関係
また、ルンメニゲもマネージャーのウリ・へーネスも、森氏が掲げる、Jリーグでも屈指の知名度を誇るクラブを、近い将来、国際的に評価されるクラブへと成長させるというビジョンを高く評価している。これは歩む道は違えども、目指すものは同じということを意味しており、ルンメニゲは「我々は日本だけでなく、アジア全域におけるFCバイエルンの知名度を上げていきたい。その際、浦和レッズの協力は我々にとって心強い味方となるだろう。」と話した。
FCバイエルンと、W杯優勝メンバーでもある元ドイツ代表のギド・ブッフバルト氏が監督を務める浦和レッズが目指すものは、将来を見据えた長期間にわたる協力関係であり、森氏にとって、そして浦和レッズにとってもこの事実は過去を振り返ってみても、宿命付けられてきたものともいえる。現ゼネラルマネージャーである森氏は、過去に1.FC ケルンにおいて伝説のヘネス・ヴァイスヴァイラー監督のもとで一年間のコーチング研修を受けたことがあり、浦和レッズがまだ三菱浦和フットボールクラブと呼ばれていた頃には、かのフランツ・ベッケンバウアーがスポーツ・アドバイザーに就任していたこともあるからだ。
伝統のドイツコネクション
また、日本においてプロリーグが設立された直後には、浦和がドイツから積極的に人材を確保したという時期があり、ホルスト・ケッペル、ホルガー・オジェックらが監督を務めたほか、前述のブッフバルトをはじめとして、ウーヴェ・バイン、ウーヴェ・ラーン、ミヒャエル・ルンメニゲらが選手として活躍し、レッズが『ドイツ路線』をとっていた過去も運命の糸を感じさせる。
選手としてファンから絶大な人気を集めたブッフバルトが監督に就任した昨年、浦和レッズはリーグ戦、カップ戦共に、PK戦の末に惜しくも優勝を逃してしまった。そして今季も、日本で最も素晴らしいスタジアムと評価されている埼玉スタジアム2002において常に5万人以上の観客の熱烈な応援を受け続けている浦和レッズは、リーグ4位と健闘するにとどまっている。
念願の初優勝、これこそが日本のパートナーが来季に掲げる目標だが、「もし我々のパートナーシップが、結果としてリーグ初優勝という実を結ぶことにつながれば、それは非常に素晴らしいことだ。」とへーネスは日本から訪れたゲストを囲んだ食事の席で語っており、今後バイエルンのバックアップを受けることになった浦和レッズの関係者は、来季こそ念願の初優勝が叶うと確信しているに違いない。
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「常に5万人以上の観客の」は残念ながら嘘だし、それ以外に細かいツッコミどころもなきにしもあらずだけど、そんなどーでもいいことよりもこの提携が具体的な成果となって表れてくることを切に期待します。
ビジネスの世界ではトップが提携を発表したものの、その後の進展は皆無に等しく、単に情報交換と称する宴会をやっているだけっちゅーのもゴマンとありますので。
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