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2005.11.24

限界:千葉 1-0 浦和

 挨拶にやってきた選手達にペットボトルやマフラーが投げ込まれたのには唖然とした。確かにまたしてもここ一番という試合で勝てない勝負弱さは腹立たしい限りだ。だが、この試合の出来そのものは現有戦力でできる範囲とすればそんなに悪かったとはとても思えない。むしろ先の東京V戦よりは格段に良かった。ただ相手のレベルが異なるために東京Vには勝てたが、千葉には勝てなかった。煎じ詰めればただそれだけのことだ。

 浦和の歴史というのは残念ながら「ここ一番で勝てない」の繰り返し。だが、かつての「ここ一番」での負けは実力差を如実に見せつけられての負けであったのに対し、今年の負けは万博といい、フクアリといい、僅差の負けだ(長居は残念ながら大敗だったが・・・)。しかも怪我で大幅に戦力を欠く中で、もう一歩が足りずに負けてしまうのはある程度やむを得ないところ。悔しいのは山々だが、別に恥じ入ったり、落ち込んだりする必要はないし、自分の願望が叶わないやるせなさを選手にぶつけるのはお門違いもいいところ。ましてや後先考えず、2階からペットボトルを放り込んで1階のレッズサポを怪我させてしまうとは論外中の論外だ。

 レッズサポはいつからこんなに堪え性がなくなってしまったのか?(もちろん一歩間違えば単なる負け慣れになってしまうのだが・・・)

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 昨日の試合に関して言えば、撃つべきところで撃てなかったのが敗因なのは明らかだ。

 この日のレッズは予想以上によく動いた。前半はほぼ互角。後半の立ち上がりこそ、電池切れになってしまった岡野や精彩を欠く三都主の裏からがんがんクロスを上げられる悪い展開となったが、ギドには珍しいバクチ的な選手交代-細貝&エスクデロ投入-で浦和が中盤で主導権を握り、以後エスクデロ退場まで浦和が一方的にボールを支配した。そして驚くべきことに先に足が止まったのは千葉。浦和に今一歩「何か」があれば、十二分に勝利を引き寄せられる展開だった。だが浦和にはその一歩が決定的に足りなかった。

 「何か」は能力かもしれないし、意欲かもしれないが、今の面子では能力の部分が高いように思えて仕方がない。浦和にはエメルソンなく、達也なく、永井なく、いまや撃てる選手はポンテしかしないのもまた事実なのだ。残念ながら、今の浦和はこれが精一杯なのだ。

 シュートチャンスで躊躇を繰り返した暢久が叩かれるのは道理だが、残念ながらそれは今に始まったことではない。それが暢久なのだ。マリッチはシュート精度はそこそこ高いものの、積極的にシュートを撃ちに行く選手ではないのも自明。慣れないポジションで四苦八苦している細貝には多くを期待できない。最も積極的に攻撃に出たのが右に投入されたエスクデロだが、これまた残念ながらプレーに若さが出て、得点に必要な冷静さを欠いていたように思う。

 啓太や酒井もミドルシュートは撃てないこともないがいずれも不発。また飛びぬけて攻撃意欲の高い闘莉王が昨日の試合に限ってはそれほど攻撃参加をしてこなかったが、このあたりが攻撃に大して絡まなかったのはおそらく千葉の伝家の宝刀であるカウンターを恐れたのであろう。

 そして頼みのポンテは疲労困憊だった。カウンターからポンテが長駆してGKと1対1。ポンテの放ったシュートは力なくGKの手に収まったが、その時のポンテの落胆振りがこのゲームの行方を示唆していたように思う。

 千葉は攻守の切り替えが恐ろしく速い好チームだが、攻めに人数をかけるためカウンターを食らい易く、守備は元来それほど強いチームではない。だが悪いことに達也を欠いてマリッチの1トップを採用して以降浦和はカウンター攻撃が全く成り立たなくなり、遅攻に頼らざるを得なくなったのだが、それでは帰陣の速い千葉を崩すのは難しい。そんな中、千載一遇ともいえるカウンターのチャンスが潰えた時、ポンテはこのゲームに不吉な影が忍び寄ったのを本能的に感じたのだろう。このプレーによる疲労が響いたのか、これを機にポンテのプレーに心なしか粘りがなくなり、厳しいマークを掻い潜れずに容易にボールを失う場面が増えた。

 浦和が攻勢に出ながら決め手を欠く中、ゲームの流れを再逆転したのはオシムの林投入。オシムは耐えに耐えてこの時期を窺がっていたのだろう。この投入は実に効果的で、林を止められないエスクデロが立て続けにイエローをもらって退場。その後浦和はバランスを立て直すことが出来ず、この日の浦和に最も欠けていた「思い切りの良いシュート」の前に崩れ去った。

 今季千葉に2分2敗。繰り返すが、千葉を倒すのは相手が前がかりになったところをカウンターで仕留めるのが最も簡単だ。だが、現在はもちろん達也や永井が健在のときでさえ、今季のレッズはカウンターがあまり巧く行かなかった。昨年後期にしばしば見られた高い位置でボールを奪ってからの鋭いカウンターは影を潜め、引いて守る相手を崩すのに呻吟したあげく、連戦時の体力温存をも考慮してやや引き気味に構えるようになってカウンターの威力が半減した浦和レッズが千葉を苦手とするようになったのはある程度ロジカルなことだと思う。

 だがリーグ戦の順位が示す通り、今季ほとんど戦力の整ったためしがない浦和と千葉の差はそれほどあるわけはない。かつてヴェルディや鹿島、磐田に対して感じたような気の遠くなるような実力差を感じるようなチームなんて、国内にはどこにもない。

 来季この悔しさを選手達が、監督が、そしてフロントがそれこそ全身全霊をもって晴らしてくれることを信じて、自暴自棄にならず、諦念もせず、次の試合を見つめてゆきたい。

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