« 「君は覚えているか?」-お詫び | トップページ | 福岡戦前夜(3) »

2006.04.16

【観戦記】浦和 3-0 京都

180415kyoto3

 ハーフタイムにギドが激怒していたという事実には少々驚かされました。まぁ暢久がRP上でうっかり漏らしてしまったポンテ・ヒラ・暢久の3人が怒られるのは無理もないと思います。ただ出来そのものは福岡戦とさして変わるところはないように窺えたので、見てる側は「またかこれか・・・」という感想は持ったものの、選手たちが大目玉を食らっているとは夢にも思いませんでした。浦和の運動量が他チームと比べて少ないのに慣れてしまったせいだとすれば悲しいことですが。

 相手はベタ引き。4-4-2というよりはアレモンの1トップに近い感じでしょうか。名古屋のほうに序盤から露骨な時間稼ぎこそして来ないものの、福岡と比べれば消極的。例によってボンテとワシントンには厳しいマークをつけてきます。

 浦和は名古屋戦・福岡戦と比べると明らかにサイドを使う意識は高まっていましたが、これが左サイドに偏りがちなのは相変わらず。暢久に変わって右を任された平川はやや消極的なプレーに終始。密着マークに苦しむポンテの動きが悪いので、右サイドでやや孤立した感は否めませんが、単調にアーリークロスを放り込むだけでは京都は崩れません。ようやくリズムが出てきたかなと思ったところで岡野に交代。今日の出来ならやむを得ないでしょう。

 全体に狭いところでごちょごちょパスを回す悪癖が影を潜めたのは改善点かなと思いますが、前半はワシントンのポストプレーからの攻撃がことごとくパスミスとなって失敗。闘莉王の攻撃参加もほとんど効果なく、逆に高い位置でボールを失ってカウンターを食らうなどこのあたりがギドの激怒を招いた主因なのかも。結局一方的に押しながらも前半の決定機はワシントンがGKにぶち当てた一発だけでしょうか。

180415kyoto2

 前半何度かあった京都のカウンターですが、そこそこ人数をかけてくるのでまかり間違えば一発を食らう恐れは十分あったと思います。ただパチモンではなくアレモンはともかく、出場停止のパウリーニョの代わりに入った林は如何せん力不足。終盤にエリア内でこちょこちょしてナンボの選手を90分、しかも引き気味の位置においては何の役にも立ちません。

 後半ギドの怒りが効いたのかどうかはわかりませんが、三都主がスルスルと左サイドを駆け抜けたところへスルーパス→三都主の折り返しを中央で合わせるという全く同じような展開で3得点。1点目で三都主にパスを出したのは驚くべきことに闘莉王。ボランチの位置なのでてっきり長谷部が出したものと思ったのですが、最後に飛び込んで来たのも長谷部なので、場内にリプレイが流れるまで「長谷部めちゃくちゃ走ったな」と見当違いの感想を持ったのは内緒だ(^^; 長谷部は得点を上げたものの、水曜日のように「人も動けばボールも動く」サッカーとはほど遠い時間帯が続いたせいか、インタビューでもほとんど笑顔なし。そりゃそうでしょう。啓太を信頼してほとんど2列目といってもいいような前目の位置で攻撃に絡もうとしてはいたのですが・・・

 この日の闘莉王は1点取るまで絶えずFW~ボランチの位置を徘徊。残念ながらこの日はあまり見せ場がなく、足技を見せようとして簡単にボールを奪われるというお笑い場面もありました。ただ1点先行してからは攻撃参加は自重。浦和の対戦相手にとって闘莉王の上がった後というのは絶好の反撃機だけに、浦和に先制を許すと非常にやっかいなことになります。

 逆に浦和は先制さえすれば相手が前に出てきてスペースも空いて願ったり叶ったりの展開に。平川に代えて投入された岡野が実に活き活きとピッチを駆け抜けます。ワシントンの叩きを受けてスピードに乗って相手エリア中央に進出しながらシュートに持ち込めないあたりは、いかにも岡野らしいご愛嬌。

 ワシントンはイージーなチャンスを2本外しましたが、それでもきっちり2得点を上げました。まるで浴びせ倒しのような1点目。まるでセットプレーのような2点目。いずれもなんとなくお茶目でした。

 ---------------

 自陣に引きこもってひたすら一撃を食らわないように、あわよくば1点が転がり込みますようにと念じ続けているだけのような、いわば90分己に降りかかる不幸を耐え忍ぶだけのドナドナサッカーを展開するチームを相手にし続けるのはほとほと疲れます。

 次節清水は比較的攻撃的なチームに変貌したはずなので、多少面白いサッカーが見れるものと期待しておりますが、長谷川監督が普段どおりのサッカーをしてくれるかどうか・・・

 ---------------

180415kyoto1

 サッカー部員と思われるジャージの一群が掲げる加藤選手のダンマクがチラチラしているのが気になりましたが、加藤選手は「朝霞いずみFC→朝霞第一中学校→桐光学園高校→湘南ベルマーレ→京都パープルサンガ」という経歴を持つ埼玉っ子。

 先輩の顔を立ててビジター席に座る朝霞いずみFCの諸君。そのうちの半分以上は長谷部のゴールで小躍りしていたんじゃないかな(^^?

|

« 「君は覚えているか?」-お詫び | トップページ | 福岡戦前夜(3) »