« 関西初物巡り(5・了) | トップページ | 北陸2006(2)-富山ライトレール »

2006.05.29

北陸2006(1)-富山ブラック

 富山ブラックという強烈な個性を持つラーメンを知っていますか?

060527taiki1

 今回入ったのは「大喜(駅前店)」。駅前に建つEXCEL東急ホテルの横という、まさに駅前の店です。ちなみに本店は富山の繁華街(といってもご他聞にもれず、西武があぼーんする等空洞化が著しいのですが)である西町にあります。

 メニューは中華そばのみ。中華そば(小)とライスを注文。600+150円也。

 店内は間口が狭い割には奥行きが深いという妙な造りになっていて、入り口付近にテーブル席、奥にカウンターが2列。

 で、出てきたのがこれ。

060527taiki2

 噂どおり真っ黒。かなり太めの麺にもスープの黒が滲んでいます。

 具はチャーシュー、メンマ、刻みネギだけですが、その上にたっぷりと黒胡椒がかかっています。店内の注意書きには「よくかき混ぜて具をよくスープになじませること」と書いてあるので、その通りにぐちゃぐちゃと。麺は硬めの仕上がりでした。

 味のほうですが、スープは半端じゃなくしょっぱいです。メンマも辛め。また厚めのチャーシューが「チャーシュー麺」を名乗ってもおかしくないほどたっぷり入っていますが、これまた濃い目の味付け。これではラーメン単独で食べるのはちょっと辛いといわざるを得ません。ごはんの助けを借りてやっと食えるかなぁという感じでした。

 ちなみに中華そばにはレンゲが付いてきません。これはスープを飲まないことを前提としていることの表れかもしれません。ちなみに私はスープをほとんど残してしまいました。

 もともとこのラーメンの成り立ちが「よく噛んで食べるおかずの中華そば」というところにあり、その成り立ちを今も頑なに守っている以上当然といえば当然。このラーメンはその特異性にこそ面白みがあるといっていいでしょう。好きかと言われればちょっと勘弁という範疇に入りますが・・・

 老婆心ながら言っておきますと、中華そば(小)だけでもそこそこ量があります。ごはんと一緒に食うともう腹一杯。ラーメンの性格上、中華そば(大)を単独で食べるのはあまりお勧めできません。ましてや「特大」を食べるのは一般の方にとっては自殺行為です。

 最も富山ブラックは極端な例で富山のラーメンが全部そんな様式ではありません。夜は富山北口の「まるたかや(牛島本店)」に行ってみました。

060527marutaka1

 外観はごくありきたりのラーメン屋です。あいにく満席で少々待たされましたが、ラーメン(550円)を注文。ここは麺・味の濃さ・ネギの量を選択できるので、麺を硬めにしてもらいました。

 ガス代高騰により5/30より値上げとの張り紙があり、旧定価で試食するのは最初で最後と相成りました。店内は至って手狭でカウンターしかありませんが、地元では人気があるようで老若男女がカウンターにぎっしり座っており、20名強は入るというところでしょうか。

 で、出てきたのはこれ。

060527marutaka2

 見た目はごく普通のあっさり系醤油ラーメンです。麺はやや太目の縮れ麺。硬めにしてもらったのが奏功して、なかなかの歯ごたえで文句のつけようがありません。スープのほうは特に癖らしい癖のないあっさり醤油味ですが、やはり東京の伝統的な醤油ラーメンと比べるとかなり塩辛い気がしました。そのためスープは完飲できなかったのですが、地元にはこれでも物足りない人もいるようで、「濃くしたい方は秘伝のタレを加えてくれ」との注意書きが店内に張られています。

 具はメンマと刻みネギとチャーシュー。550円という値段の割にはチャーシューの量はやや多め。塩辛さといい、チャーシューの量といい、富山ブラックとは全く違う系統のラーメンであるにも関わらず、ブラックと同じような特徴が見られ、このあたりが富山人の好みということなのでしょうか。

 この店の際立った特徴はサイドメニューにおでんがあること。おでん屋としても十分通用するほど具の種類は豊富です。当然ながらおでんをつまみに一杯やってからラーメンを食べる客も出てくるので、狭い店の割には夜は回転が少々悪いかもしれません。

|

« 関西初物巡り(5・了) | トップページ | 北陸2006(2)-富山ライトレール »