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2006.06.16

【感想】6/15 W杯第7日目

<イングランド 2-0 トリニダード・トバコ>

 終わってみれば実力差通りの結果となりましたが、前回のスウェーデン同様イングランドもトリニダード・トバコの堅守に苦しみました。

 トリニダード・トバコは当然といっては何ですが、引き気味の構え。トリニダード・トバコは中盤で積極的にプレスをかけてくるわけではないのでイングランドは自由にボールを回せるのですが、トリニダード・トバコの守備網は良く組織化されていて、4人、場合によっては5人の2ラインを作り、イングランドに不用意にスペースを与えません。

 そのため前半のイングランドは早めにクラウチに放り込んで、そのこぼれ玉をジェラードやランパードが狙う展開が多かったのですが、こぼれたところへのトリニダード・トバコの反応が早くて決定機には至らず。前半終了間際に右サイドに進出したベッカムのクロスをどフリーのクラウチが決められなかったのは痛恨の極み。

 膠着する戦況を打開しようと後半15分あたりにエリクソン監督が動いて、オーウェン→ルーニー、キャラガー→レノンと一気に二人を投入。前者の交代は結局のところさしたる効果はなかったのですが、ベッカムを右SBに下げてレノンを右SHに入れた戦略が最後の最後で活きました。

 後半のイングランドは単純なクラウチへの放り込みを止めて両SBを積極的に攻撃参加させて人数をかけてサイドを崩しにかかります。トリニダード・トバコもよく耐えていましたが、疲労で次第にサイドを崩される場面が多くなり、ついにどフリーのベッカムからのクロス→クラウチのヘッドで先制を許してしまいます。

 攻撃力のないトリニダード・トバコ。セットプレーとカウンターに活路を見出したいトリニダード・トバコでしたが、先制されてはどうしようもありません。前に出てゆかざるを得なくなったところをロスタイムにジェラードにミドルシュートを叩き込まれて試合終了。

 グループリーグ2勝目で早々と決勝トーナメント進出を決めたイングランドですが、前回パラグアイ戦に続き、つまらないサッカーに終始しました。引いた相手に対する攻撃のアイデアがものすごく少ない感じ。後半クラウチ・ルーニーのダイレクトパス交換からランパードがエリア内に進出してシュートという場面がありましたが、こういうのってホント少ないですね、イングランドは。

 故障明けのルーニー。胸にでっかく「5年3組 るーにー」って書いてあっても違和感ないなぁ、やっぱこいつは。

P.S.

 2試合目の上川主審。イエローはそれぞれ妥当と思いますが、やや笛吹きすぎという気も。試合終了後にお子さん用へのお土産としてベッカムにサインをもらい(イエローカードの裏にもらったりしてな)、後々問題になったりしないようにw

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<スウェーデン 1-0 パラグアイ>

 初戦で勝ち点3が取れず、是非ともここで勝利が欲しいチーム同士の一戦。

 緊迫感あふれるゲームでしたが、共に守備が堅くスコアレスドロー濃厚の気配漂う中、最後の最後でスウェーデンが均衡を破りました。

 前半からややスウェーデンが押し気味ながら、セットプレーやミドルシュートでチャンスを作るのが精一杯でパラグアイ守備陣を崩すには至らず。ハーフタイムにアクシデント(?)でイブラヒモビッチをアルベックに代え、さらに後半20分過ぎにヴィルヘルムソンをヨンソンに代えたものの戦況に大きな変化はなし。

 スウェーデンは個々のパワーやスピードに目を見張るものがあっても、早めに前線にボールを入れる展開の繰り返しなので、見ている側はしまいには飽きてきます。

 少々眠くなってきたところで、後方からの浮き玉っぽいスルーパスがDFラインの裏に抜け出たアルベックに通り、ループシュートでGKを交わしたものの、ゴールマウスに吸い込まれる寸前でカニサがクリア!

 さらに右サイドやや深い位置からのクロスをラーションが折り返してアルベックに渡る場面がありましたが、これもアルベックが決められず。初戦に続き再三再四チャンスを逃し続けるアルベック。

 しかし、最後の得点もほぼ同じような展開-右サイド・エリア角あたりからのクロスをアルベックが折り返して、後方から飛び出てきたリュングベリがヘッド-でしたから、「虚仮の一念岩をも通す」ということなのでしょうか。

 パラグアイは伝統の堅守こそ健在でしたが、攻撃があまりにもお粗末。カウンターに切れ味がみられませんでした。サンタクルスはほとんど何もできず、後半代わって投入されたロペスはさらにそれを下回る出来で、バルデスが前線で孤軍奮闘の感。この内容では守備の固いトリニダード・トバコに勝てる保障はありません。

 「しもうた!」とか「なんでだよぅ!」と言っているかのようなバルデスのしかめっ面は巻に似ています。プレースタイルは全然違いますが。

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