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2006.06.18

【感想】6/17 W杯第9日目

<ポルトガル 2-0 イラン>

 得点は2に留まりましたが内容はポルトガルの完勝。イランはボールを奪うことすらままならず一方的にポルトガルにボール支配を許し、有効な反撃を繰り出すこともままなりませんでした。結局イランの決定機は1、2度あったくらいでしょうか。

 アジアでは日本とほぼ互角の実力を有しているイランですが、これだけの実力差を見せ付けられるとアジア枠減もやむなしと思わざるを得ません。

 ショートパスの交換、C・ロナウドを筆頭に時折しかけるドリブル突破、フィーゴとC・ロナウドの左右のポジションチェンジ、右SBミゲルの攻撃参加によるサイド攻撃と数々の工夫を凝らしながらポルトガルはイラン守備陣を着実に攻略。数多のCK・FKも獲得しながらも粘り強く守るイランに手を焼いてなかなか得点は上げられませんでしたが、後半20分頃ににデコのミドルシュートが決まってようやく先制。

 先制されてやや前がかりにならざるを得なくなったのと疲労が重なって、その後のイランはポルトガルの攻勢を凌ぎきれなくなり、フィーゴのドリブル突破に抗し切れずにPKを与えてしまいます。また結局得点にはつながりませんでしたが、サイドでの数的優位を作りづらくなった後半半ば以降はC・ロナウドのドリブルは全く止められず、飛び込んでは交わされるを繰り返していたように思います。そうと知ってか、C・ロナウドは半ば遊び気分で高速ドリブルを仕掛けていたようにも見えました。

 攻撃陣で精彩を欠いたのはパウレタくらいでしょうか。最後の絶好機を決めていれば文句なかったんでしょうけど。

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<チェコ 0-2 ガーナ>

 アメリカ戦では素晴らしいサッカーを見せてくれたチェコですが、ガーナ戦は一転して至って寂しい内容。しかもウイファルシが退場、ロクベンツも次回出場停止と残るイタリア戦へ向けて大きな痛手を蒙っての敗戦となってしまいました。

 立ち上がりにガーナがCK崩れからいきなり先制。ガーナ左サイド深めの位置からのクロスをウイファルシがクリアミス。ボールはそのままギャンへ通って、それをギャンがきっちり決めました。

 早い時間帯に先制されたことで動揺してしまうような若いチームではないはずですが、今日のチェコはその後終始リズムを掴めないままゲームが終わってしまいました。負傷のコレルに代わってロクベンツは1トップとしての役割を果たせず、ロシツキは厳しいマークを受けて引き気味の位置でプレーすることを強いられ、結局ネドベドが孤軍奮闘するだけ。小気味良いパス回しは影を潜め、無理にドリブルで仕掛ける場面も散見。右サイド攻撃を中心に何度かガーナ守備陣に迫りますが、結局大して決定機らしい決定機を得ることはできませんでした。後半ガラセク→ポラク、ポボルスキ→スタイナーと早めに選手を代えてみたものの、さしたる効果はなし。

 守ってはチェコは何度もカウンターを食らい、またガーナの早いパス回しに翻弄されて危ない局面を迎えてしまいます。後半20分ミドルシュートのこぼれ玉を拾ってGKと1対1になりかかったアモアをウイファルシが後ろから引っ掛けて一発退場&PK。今日はウイファルシにとって厄日としか言いようがありません。

 このPKはポストを直撃。その後数的優位を生かしたガーナの怒涛の攻勢をGKチェフが何度も防ぎ、ガーナが絶好機を逃し続けているうちに一人少ないチェコの劇的な同点or逆転劇があるかもと期待したのですが、その期待も虚しくとうとうムンタリに追加点を許して事実上試合終了。焦るチェコは何度もオフサイドに引っかかり、CKで一度ビッグチャンスを得ただけに。

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<イタリア 1-1アメリカ>

 退場者合計3名を出しはしましたが、双方の勝利への執念が満ち溢れた好ゲームでした。先のチェコ戦では全くいいところのなかったアメリカが本来の力を発揮し、11対11であればさぞかし面白い試合になったことでしょう。

 チェコに敗れて後のないアメリカは積極的に前からプレスを仕掛け、中盤で優勢にたったものの先制はならず。逆にピルロのFKをジラルディーノにヘッドで叩き込まれて先制を許してしまいます。

 こうなるといつもならイタリアの必勝パターンに持ち込まれてしまうわけですが、間抜けなことにその直後にCKをザッカルドがクリアミスしてオウンゴールを献上。さらに続けてデ・ロッシが肘打ちで一発退場。

 これで攻めるアメリカ&守ってカウンターのイタリアという構図が楽しめる展開となったわけですが、アメリカも前半終了間際と後半開始直後に退場者を出してしまい、逆にイタリアが数的有利に。立ち上がりから積極的に前からプレスを掛け、しかも全体を通じてみれば汚いという印象はないアメリカでしたが、激しい守備が結果として二人の退場者を出してしまいました。足を裏を見せてのタックルを見舞ったマストローニへの一発レッドはともかく、ポープへの2枚目のイエローはゲームが壊れてしまうリスクを考えれば少々厳しい感もありましたが・・・

 数的優位に立ったイタリアはデルピエロも投入して3トップにシフトし、ボールを回しながら機を見てサイド攻撃。何度か決定機を掴みましたが、GKケラーの好守に阻まれて得点ならず。

 米国はサイドを崩されるところにはある程度目をつぶって中央を固め45分間よく耐え忍んだだけでなく、逆にドノバンや途中投入されたビーズリーを中心にカウンターから2、3度好機を掴みましたがこちらも得点ならず。

 双方勝ち点1を得るに留まり、E組は最下位のアメリカにも依然勝ちぬけのチャンスが残る大混戦状態でグループリーグ最終戦を迎えることになりました。

P.S.

 ジラルディーノのゴール後のパフォーマンスはいったい何だったのでしょう(^^? バイオリンを弾いているようにも見えますが・・・

P.S.2

 アリーナ監督はどう見ても鳳啓助

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