【感想】6/18 W杯第10日目
<ブラジル 2-0 オーストラリア>
結果的にはブラジルの順当勝ちになりましたが、以前ブラジルの攻撃は本調子にほど遠く、またこの試合は守備陣の軽率なミスも目立って何度も豪州に決定機を許してしまいました。
クロアチア戦ではほとんど動けなかったロナウドがこの日も先発。前回よりは多少マシでしたがやはり動きは良いとは言いがたく、ブラジルの攻撃が停滞する主因となってしまいました。前半のブラジルは散発的にミドルシュートを放ったのみ。
後半の早い時間帯に最前線でボールをキープするロナウドに豪州DFが3人寄ってしまい、ロナウドがエリア中央付近のアドリアーノへパスを出したところでアドリアーノはDFと1対1。これだけでもしんどいのに、よりによってアドリアーノの左足を空けてしまってアドリアーノが先制弾。
これでブラジルは一気に楽にはなりましたが、攻撃の停滞感はロナウドに代えてロビーニョが投入されるまで続きました。途中出場のロビーニョは卓越したスピードと豊富な運動量で豪州守備網を撹乱。これでようやくブラジルの攻めに軽快さが生まれ、ロビーニョの強烈なシュートがGKに当たってこぼれたところをやはり途中出場のフレッジが詰めて2点目。
豪州はブラジルに対しても空中戦で利があり、さらにブラジルの軽率なミスを突いて何度かチャンスを作りましたが、後一歩及ばず。後半途中からキューウェルを投入したあたりまでは作戦通りだったのでしょうが。ただブラジル戦を2失点で終えたため、日本戦での勝ち点3&得失点差が効いて最後のクロアチア戦は引分けでも勝ちぬけ濃厚となったため、この日の敗戦もさしたる問題にならないかと。
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<フランス 1-1 韓国>
フランス完勝のはずが、数少ないチャンスを生かした韓国に追いつかれて引分け。ビエラのヘディングシュートはGKイ・ウンジェが掻き出した時点でゴール内に入っていたように思われたが判定はノーゴール。その後もフランスは何度かチャンスを掴みながらも決めきれず、逆に韓国伝統のサイドからの放り込みに屈してしまいました。
フランスの先制点はヴィルトールのシュートが相手DFに当たってゴール前にこぼれたところをFWアンリが決めたもの。多分に幸運に恵まれた感のある先制点でしたが、攻撃力はないが守備力はきわめて高いフランスにとって大きな意味がありました。
実際前半の韓国はフランスの誇るビエラ・マケレレの両ボランチに中盤を全く作らせてもらえず、シュートわずか1本に終わる惨状。後半はチョ・ジェジンへの放り込み中心に方針転換しましたが、浦和にすら通用しがたいチョ・ジェジンへの後方からの放り込みがフランスに通用するはずもなく、セットプレーでなんとかチャンスを作るのみ。
フランスは1点あれば十分と考えたのか、足元から足元へしっかりボールを繋ぎながら機を見てペースを上げて攻勢を掛けましたが、追加点はならず。フランスは好機にはSBやボランチも攻撃に参加し、そこそこ厚みのある攻撃を仕掛けてはいましたが、そこは韓国が粘りに粘りました。
追加点は取れなかったものの、韓国が流れの中でほとんどチャンスを作れないところから見てフランス逃げ切り濃厚と思われたのですが、後半36分ソル・ギヒョンに右サイドの突破を許したのが唯一の失敗。ハイクロスをファーのチョ・チェジンがヘッドで折り返し、後方から走りこんできたパク・チソンが押し込んで同点。
数少ないチャンスをきっちり決めた韓国。「伝統の形」を持っている国はこういう土壇場にでは実に強い。
勝ち点3を取りたいフランスは同点に追いつかれてからドタバタと選手を代えましたが、アンリに一度絶好機があっただけ。戦術的な理由があるのでしょうが、トレゼゲがロスタイムに投入されるのはかなり寂しいものがあります。イエロー2枚累積でジダンが次のトーゴ戦に出場できませんが、ジダンの衰えは隠しきれず、かえってジダン欠場が良い方に転ぶこともあり得るかと。
P.S.
解説の関塚。どうも韓国には疎いようで何度も選手を背番号で呼んでいましたが、それじゃ「若加茂周」やって・・・
P.S.2
どうも韓国のコールを長々と聞いていると、ビッグスワンにいるような気がするのですが、なぜでしょうね(^^?
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