【感想】6/19 W杯第11日目
<サウジアラビア 0-4 ウクライナ>
スコア通りウクライナの完勝。サウジアラビアはチャンスらしいチャンスすら掴むことができず、アジア枠削減の片棒を担ぎかねない結果になってしまいました。
ウクライナはセットプレーで早々と先制。本来堅守速攻が持ち味のウクライナはこれで気が楽になったのか、その後サイド攻撃主体に一方的にサウジを攻め立てます。実力差でサウジを押し込んでいるため、ウクライナの攻めは「速攻」という看板を掲げる割にはやや手数が多い半面、後方のサポートが厚め。ややアーリー気味のクロスは中央で構えるシェフチェンコにはなかなか合いませんでしたが、レブロフがミドルシュートを決めて追加点。
後半も立ち上がり早々CKをシェフチェンコがヘッドで合わせて3点目。サウジアラビアはセットプレーの守備に難ありとの前評判でしたが、身長差を割り引いても少々情けない失点でした。後半2人を一気に代えて若干サウジペースとなる時間帯もありましたが、接触プレーでGKが長らく痛んでいる間にリズムを失ってしまい、そうこうしているうちに中盤でボールを失ってウクライナの看板であるカウンターが炸裂。シェフチェンコにボールが渡り、エリア内でシェフチェンコからのラストパスを受けたカリニチェンコにダメ押しのダメ押しともいえる4点目を献上してしまいました。
ウクライナは守備も完璧。攻守の切り替えが早く、高い位置からのプレス&ボールから遠い選手達の素早い帰陣で容易にサウジアラビアの侵攻を許さず。まれにサウジにエリア内に侵入されてもDFがシュート直前にカバーに入る奮闘ぶり。
ウクライナは最後はシェフチェンコを下げて新鋭のミレフスキーを投入する余裕すらみせ、そのミレフスキーが期待に応えて2度ほど見せ場を作るこの上ない展開。先のスペイン戦の大敗による得失点差のマイナスを帳消しにし、良い流れでグループリーグ最終戦を迎えられそうです。
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<スペイン 3-1 チュニジア>
チュニジア、善戦及ばず力尽きるといったところでしょうか。
中盤でスペインが奪おうとしたボールがチュニジアの最前線にいたジャジリの前に転がり、さらにプジョルがやや対応を誤ってジャジリに抜け出されたのが失点の原因。ジャジリはさらにエリア内で踏ん張り、後方から走りこんできたムナリがシュート。カシージャスは一度弾いたものの、ムナリが再度詰めてチュニジアが先制。
その後はスペインがボールを支配するものの、チュニジアは中盤を厚めに構えてスペインのパス回しを容易には許さず、スペインのチャンスはセットプレーのみ。逆にチュニジアは高めの位置でボールを奪ってカウンターを繰り出す明快な戦略が嵌って、スペインがボールを支配する時間こそ長いもののチュニジアペースでゲームが進行。
何とか局面を打開したいスペインは何と後半頭からセナ→セスク、ルイスガルシア→ラウルと2選手を交代。さらに後半12分にビジャに代えてホアキンを投入。
後半のチュニジアは中盤でボールが取れなくなり防戦一方に。中盤で円滑にボールが回るようになったスペインは際どいミドルシュートを放つ等次第に良い形が出来はじめます。
同点弾はホアキンが右サイドを抉ったところから。クロスからセスクが放ったシュートは上手くミートせずにゴロゴロっとした感じだったのですが、GKが弾いたところをラウルがきっちり詰めていました。交代出場の3選手が全て得点に絡むとはさぞかし監督冥利に尽きることでしょう。
同点になってチュニジアは反撃に行かないといけないのですが、守りで力を使い果たしたのかさしたる攻撃の形は作れず、後半のシュートはわずか1本。逆に深い位置からセスクにスルーパスを出され、抜け出したフェルナンド・トーレスがGKを交わしてスペインが逆転。さらに終了間際にフェルナンド・トーレスがPKを得、自ら決めて3点目。
終わってみれば実力差通りなのですが、チュニジアは前後半で出来が違いすぎ。ウクライナ戦にグループリーグ突破を掛けることになりましたが、どういうゲームプランで最終戦に臨んでくるか楽しみです。
P.S.
チュニジアのルメール監督。歳はスペインのアラゴネス監督と3つしか変わらないのですが、割とじっとしているアラゴネスとは正反対で喜怒哀楽が激しすぎて笑えました。
リードしている前半は事あることに前に飛び出して激怒。そんなに怒ったら心臓に悪いっちゅーねん・・・ 雨が激しくなった後半は黒いフードを被ったまま激怒また激怒。ところが同点に追いつかれるや一転して静かになり、逆転されたあとは完全に(´・ω・`)ショボーン それじゃまるで弱小チームのサポと変わらんっちゅーねん・・・
P.S.2
シャビの目は誰かに似ているなと思っていたのですが、それは持田香織だったりするw
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