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2006.06.26

【感想】6/25 W杯第17日目

<イングランド 1-0 エクアドル>

 神様、仏様、ベッカム様。

 ベッカムのFKで奪った1点を守りきってイングランドが順当に準々決勝に駒を進めましたが試合内容は至って低調。エクアドルは能動的に攻めきるほどの力はありませんでしたし、また大過には至りませんでしたが双方DFに致命的なミスが飛び出すなど、グループリーグの続きのような低レベルの試合でした。

 オーウェンを故障で欠いたイングランドはルーニーの1トップ。キャリックを4バックラインの前に置いた4-1-4-1の布陣で臨んできましたが、攻撃に関してはこれが全く機能せず。中盤はエクアドルの守備が堅固でパスを思うように回せず、仕方なくロングボールを放り込んでルーニーを走らせるものの大して形はできずと散々。

 一応ボールポゼッションはイングランドに分があるものの、主導権は守ってカウンターを狙うエクアドルにあるといった感じで試合は進みましたが、そこで苦しい時のベッカム頼み。

 イングランドが待望の先制点を取り、あとは前に出てこざるを得なくなったエクアドルに対して多少面白い展開が見られるかと思ったのですが、やはり今一つ。左サイドをルーニーが抉って、飛び込んで来たジェラードがシュートという絶好機が一度あった程度。

 エリクソンはクラウチ投入で追加点を取る策には出ず、控え選手を逐次投入して淡々と逃げ切り。エクアドルは自分で組み立ててイングランド守備網を切り崩すほどの力はなく、イングランドは凡ミスだけが怖いといった感じ。

 この試合内容では、今大会のイングランドはベスト8が精一杯じゃないでしょうか。

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<ポルトガル 1-0 オランダ>

 残念なことに後半半ばから試合でもなんでもなくなってしまいました。前半はお互いに切り替えが早く、かつ中盤での攻防が激しくていいゲームだったのですが、後半にボラルーズがフィーゴに肘打ちを見舞って退場になったあたりから単なるラフプレーの応酬となってしまいました。

 イエロー合計16枚。2度にわたってポルトガルが先行しては、オランダが追いつくという白熱した展開。得点じゃなくて退場者がなんですが。

 イヴァノフ主審はゲームを全くコントロールできずに泥試合化。最初のコスチーニャのハンドによるイエロー2枚退場はあまりにも馬鹿馬鹿し過ぎてどうこう言うべきものではありませんが、ボラルーズ退場以降は何とかならなかったものでしょうかね。

 出したカードの枚数を忘れて一人の選手にイエロー3枚出した珍事(オーストラリアvsクロアチア戦のポール主審)もありましたが、こういう審判を見ると家本や柏原がW杯主審に選ばれてもなんらおかしくないような・・・ 日頃何かと悪評の高い日本の審判ですが、実は選手よりははるかに世界標準に近いのかも。そしてそれが日本サッカーにとって今大会の最大の収穫なのかもしれませんね。

 退場となったデコとファン・ボルンクホルストが並んで談笑していましたが、「今日は参ったなぁ・・・」とかぼやき合いでもしていたのでしょうか。

 唯一の得点となったデコ→パウレタ→マルシェ。ポルトガルDF陣を手玉に取るファン・ペルシの深い切り返し。エリア内に飛び込んで来たコクのシュートはクロスバーを直撃等々見所も多々あったのですが、おそらくそんなことよりも荒れ加減だけが記憶に残る試合でした。

 およそポルトガルらしくなく、1点を守りきって勝ちはしましたが、次のイングランド戦でデコを欠くことになったのは極めて痛手。下手をすれば負傷退場のC・ロナウドもアウト。逆に言えばイングランドにはまだ悪運が残っていたということなのかも。

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