【感想】6/27 W杯第19日目
<フランス 3-1 スペイン>
無敵艦隊と賞されながら、毎回どこかで座礁・転覆してしまうのがスペイン。今回もまたベスト16止まりになってしまいました。
ボール支配率ではフランスを圧倒しながら、ほとんどフランスの守備陣を崩すことは出来ず、終わって見ればスペインのシュートはわずか7本。枠内シュートは1本しかなく、後はホアキンが右からエリア内へ切れ込んでDFを交わして放ったシュートが惜しかったくらい。無敵艦隊といえども「艦砲射撃だけでは堅固な要塞を崩すことは出来ない」といった戦訓を確認しただけのような感もあり、ややラッキーなPKで先行しながらも、これでは逆転負けやむなしでしょう。
逆にフランスは出場停止明けのジダンを軸に比較的手数をかけない攻撃を展開。何度もオフサイドに引っかかりながらアンリが執拗にスペインDFラインの裏を狙い、アンリ自身の得点はなかったものの、それが遠因となった形で2列目のリベリの飛び出しが嵌ってフランス同点。グループリーグでもチャンスメークで活躍しながら、決定力はお粗末なところを見せたリベリでしたが、今回はカシージャスを冷静に交わしてゴールを決めてくれました。
それをアシストしたのは、ここぞとばかりに前へ出てきたビエラ。ビエラはFKを頭で合わせて逆転ゴールを決めるなど、前の試合に続いてこの試合も大活躍。最後は要所で攻撃に絡んでいた大御所ジダンがダメ押しゴールを決めてフランスが完勝。全盛期を髣髴させる強い勝ち方でした。
ジダン、ビエラ、チュラムとフランスの主力は老兵ぞろい。方やフェルナンドトーレス、セスク、セルヒオラモスと若いタレントの揃うスペイン。個人的にはスペインのほうを楽しみにしていたのですが、残念ながら欧州予選でも苦しんだ「得点力不足」が肝心なところで顔を出してしまいました。
旭日のスペイン。落日のフランス。しかし、フランスが放った最後の光芒はあまりにも鮮烈。そんな印象の残る試合でした。
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