さらば、千島徹!
例年夏の中断期間中、誰かしらが浦和に別れを告げる。昨年は梅田が浦和を去り、そして今年は千島が浦和から遠く愛媛へ旅立つことになった。
風貌ゆえか、いつまでも若手のように思えて仕方がないのだが、千島ももう25歳。闘莉王や啓太、相馬と同じチームの中堅といって差し支えない年齢になった。
2000年入団。リーグ戦初出場の02年アウェー磐田戦ではいきなり福西を削って前途有望な若者として期待されたが、体が出来てきてさぁこれからという時期に怪我を繰り返してトップベンチ入りもままならず、得意とするOMFのポジションでも後輩のエスクデロや赤星の後塵を拝する厳しい現状。最近は奇抜なファッションや言動で話題を提供することが多くなった。
今年はトップ出場なし。福岡遠征に帯同した他、結局雨の味スタ(06年ナビスコ杯第5戦)が千島の最後のベンチ入り。代表組不在&ポンテ故障とレギュラー陣を大幅に欠いて低調な試合を続ける中、局面打開のために途中出場があるかと思われたが、ギドが交代要員に指名したのはエスクデロ。改めて置かれた立場の厳しさを再確認することとなった。
浦和ユース出身。浦和の下部組織がトップで通用する選手の育成機関として明確に位置づけられる前のユース出身者として唯一トップデビューを果たし、地元の方を中心に大いなる期待がかけられた千島。03年ナビスコ杯準々決勝(対FC東京)で上げたゴールが生涯唯一のゴールとなったが、あのゴールがなければ03年のナビスコ杯制覇はなかったかもしれないのだ。それほど重要なゴールを記録した千島がついに浦和を去る。
トップ出場が極めて少ない選手に対し、完全移籍の誘いがあったのは「見る人は見ていた」のかもしれないし、それ以上にスタッフの尽力があったのかもしれない。いずれにせよ新天地で持てる実力を存分に発揮することを期待したい。
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