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2006.07.06

【感想】7/5 W杯準決勝(2)

<ポルトガル 0-1 フランス>

 立ち上がりはポルトガルが積極的に攻勢に出て面白い試合になるかと思ったのですが、フランスがPKで先制した後はフランスの堅守の前にポルトガルは手も足も出ず完敗。一方フランスもカウンターで追加点を取りに行く姿勢も見受けられず、残念ながら双方大した見せ場のない凡戦になってしまいました。守備は堅いけれども攻撃力に乏しいチーム同士が決勝トーナメントで戦うとこうなってしまうのでしょうか。

 決勝点となったPK。確かにカルバリョの足はアンリに掛かっていてPKには違いないけれど、あれぐらいの接触ならPKを採らない主審もいるかもしれません。また笛がややフランス寄りのような気がしましたが、ポルトガルはオランダとの乱戦を筆頭にファウルが多くて審判団の心証を害していたのがその遠因になった可能性もあります。

 ポルトガルはポジションチェンジを交えながらC・ロナウドやフィーゴがサイドから中央へドリブルで仕掛けてゆくところまではいいのですが、そこから決定的なチャンスを作り出すところまでは行きません。この試合はデコが帰ってきたのですが、そのデコは立ち上がりに良い感じでボールに絡んだくらいで次第にマケレレに封殺される按配に。

 1点先制されてからは守るフランスを攻めあぐね、長時間数的有利だったにも関わらず1点も取れなかったイングランド戦と同じような膠着状態に陥ってしまいました。ポルトガルはFWがしょぼくて、引き気味の相手を打開するのに必要な「エリア内での橋頭堡」がいないのが辛いところ。

 パウレタを下げて三郎左を入れ、C・ロナウドの1トップ。イングランド戦で全く機能しないことが実証済みのこの布陣はこの日もやっぱり機能せず。永井の1トップそのまんまなんですな、これは。さすが永井の後継者=俺たちのC・ロナウド。

 さらにコスチーニャを下げてポスティガを入れて、あがきにあがいて見ましたが、ついにフランスゴールを割れず。C・ロナウドのFKをバルデズがファンブルし、フィーゴが詰めたのがこの日最初で最後のビッグチャンスだったかも。

 身長差があるためかCKは全くといっていいほどチャンスに結びつかず、GKリカルドまで前線に上げた最後のパワープレーも実らずにポルトガル敗退。先制点が入っていれば全く違った展開になったかもしれませんが、イングランド戦で露呈した得点力の弱さが決勝への道を阻んでしまったような気がします。

 勝ったフランスもシュートはわずかに6本。PKで1点を得た他はアンリが際どいシュートを一本撃ったくらいでしょうか。ブラジル戦と比べると全体に動きが緩慢。一点取った後は守りの意識が強くなり、さっさと陣形を整えてポルトガルの攻勢を凌いだ後もイタリアのような切れ味鋭いカウンターを繰り出す気配はありませんでした。ベテランが多く、しかもスタメンは比較的固定されているため、ここに来て連戦による疲労が出てきたのでしょうか。

 フランスが決勝に進出するのは完全に予想外でしたが、これはやはり出来すぎ。決勝戦でイタリアを破るにはこの日のようなせこい勝ち方、ないしPK戦しかないでしょうなぁ・・・

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