【観戦記】新潟 2-1 浦和
お話になりませんでした。新潟が強かったというよりは浦和が弱すぎました。大怪我から復帰してきた達也が90分出場。それだけがこの試合の収穫ですね。
前半30分くらいまでの動けなさっぷりはいったい何だったのでしょう。まるで合宿直後の疲労溜まりまくり状態で試合に臨んだかのような感さえありました。久々の遠距離アウェー。しかも酒の旨い新潟で昨夜は遅くまでドンチャン騒ぎでもしていたのでしょうか。フィジカル強化を中心としたはずのドイツ合宿の成果は全く見受けられませんでした。
新潟は前半に勝負をかけてきました。エジミウソンをロングパスで走らせる策は大して奏功しませんでしたが、中盤で組み立てながらのサイド攻撃は浦和のプレスの甘さも手伝って有効に機能し、その一つが先制点に結びつきました。エジミウソンのシュートは誰かに当たって軌道が変わったという運も味方したように思いましたが、新潟の狙いが嵌ったことには違いありません。逆サイドに振ってどフリーの状態でボールを受けた場面も散見されましたが、それが得点に至らないあたりが新潟の実力なんでしょうが、そういう形を作らせてしまう浦和も相当情けない。
浦和はとにかく動けない。新潟の中盤でのプレスに苦しみ、動かない選手間で足元から足元へちんたらパスを回すだけ。達也をDFライン裏へ走らせようとする意図は時折垣間見られましたが、さすがに達也の状態は完璧とはいえず、いったんDFの裏を取ったかのように見えてもシュートには至らず。そしてあろうことか中盤でパスミスを犯しては新潟の逆襲を食らう。とにかく中盤の不出来がこの日の全てでした。
前半30分くらいからようやく浦和も目が覚め、右サイドを中心に何度かチャンスメーク。さらに40分くらいからは早々と闘莉王を前線に上げてパワープレー。
後半も一方的に攻勢を仕掛けましたが、点を取ったのは後半ほとんどチャンスのなかった新潟。ショートコーナーっぽい形からずいぶん遠い位置からシルビーニョが撃ったシュートがなんと浦和のゴールネットを揺らしてしまいます。現地では何が起こったのかさっぱりわからなかったのですが、TVニュースで振り返ると明らかに浦和のクリアミスでした・・・orz
(注:録画で確認したら、この2点目は実にクソのような失点。ショートコーナーを受けたシルビーニョに対して浦和は誰も詰めておらず、元々壁の位置にいた啓太が仕方なくシルビーニョに詰めるも時すでに遅し。この時の啓太は「誰も行かねぇのかよー!!!」という表情で後ろを振り返っています。シルビーニョのシュートはかなり強引でしたが、それがなんと永井と闘莉王の間をすり抜けてゴール! 両者棒立ち・・・ 2重の凡ミスによる失点でした。これでは勝てないのも当たり前です)
浦和は攻めてはいるんですが、残念ながら得点の臭いはあまり漂ってきません。怪我明けの達也を1トップで酷使する意図はいったい何だったのでしょう。スタメン発表時には永井との2トップだと思ったのですが、蓋を開けてみればなんと達也は1トップ。まだ完全とは言いがたい達也は常時3人くらいに囲まれながら孤軍奮闘するもシュートは1本だけ。かねてから1トップへのフォローの遅さが指摘され続けているのに、その問題は全く解消されず。このあたりも中断期間中何をしていたのでしょうか。
また後半は何度もサイドからクロスを上げてみましたが、そこはワシントン不在の影響がモロに出てしまいました。平川に代えて投入された黒部も相手に脅威を与えるには至らず、終盤に闘莉王が攻撃参加してきてようやくサイド攻撃が形になるという按配でしたが、それでも流れの中から点が入る気配はあまりなく、結局得点は暢久のFK(録画で確認したらコメントいただいたように確かにFKではありませんでした。ただリスタート直後で新潟は誰も暢久に詰めておらず、事実上FKみたいなものですね)による1点どまり。シュートは撃ちまくったが相手GKの好守に阻まれての敗戦ならまだ気が休まるのですが、この日の浦和はそこまで至っていないので敗戦が堪えます。エリア周辺で体を張って耐えに耐える新潟をミドルシュートで崩すという策もなく、中断明け初戦は実に不甲斐ない出来に。誰もが薄々感じていたこと-ワシントン頼みの糞サッカー-が、ワシントン負傷で一気に露になってしまいました。
伸二の動けなさっぷりとミスの多さは致命的。三都主もFK以外はほとんど良いところがありませんでした。ポンテも長谷部もいない状態では伸二を使わざるを得ないというのは判りますが、コンディション不良が伝えられた三都主のスタメン起用には大いに疑問を感じました。伸二に代わって後半30分過ぎから投入された相馬。何度か左に流れてチャンスを作ろうとしていましたが、その動きを見るとなおさらそう思わざると得ません。
達也に1トップはまだ荷が重いと思われる状態で次節はどう闘うのか。中盤の動けない・動かない選手たちをどうするのか。次節は長谷部が戻ってくるとはいえ難しい闘いであることに違いはありません。
P.S.
家本主審に対しイエローを一枚も貰わなかったのも収穫といっていいでしょう。というか、この日の家本は流すべき場面を止めてしまう場面が何度かあったくらいで、あとはいたってフツーの判定ぶりでした。上川主審を見て何か感じ入るところがあったのでしょうか?
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