ごらんアウェー:C大阪2006(2)
一応大阪在住経験がそこそこあるので、あんまり大阪の観光地っぽいところとか、ガイドブックに載っているような店って行く気にならんのですわ。
だからといって昼飯を
こんな格好で済ませてしまうのもいかがなものかと思いますが、「なんとかリャンガー!」とか厨房へ向けての叫び声を聞くとちょっとした郷愁に浸れるのが、ついついこういう所へ足を向けてしまう所以なのかもしれません。
最初の目標は「司馬遼太郎記念館」。
司馬遼太郎の自宅とそれに敷設した記念館からなっていますが、著書で司馬氏自らが自嘲気味に書いておられるように、確かに東大阪らしい雑然とした街の一角に記念館は建っています。
最寄り駅は近鉄奈良線の八戸ノ里(やえのさと)駅。各駅停車しか停まらないので、小さな駅舎があるだけの駅かと思っていたのですが、近鉄奈良線もこの辺はまだ高架で、しかも待避線付きの堂々たる駅でした(^^;
記念館入り口。暑い最中に案内に立っておられるのはボランティアでしょうか?
司馬氏自宅の書斎。外から眺めるだけですが、書棚には未完に終わった「濃尾参州記」の執筆の際に参考にした資料類等をそのまま置いてあるそうです。
安藤忠雄氏設計の記念館。この記念館は非常に奇抜で、展示品・作品解説に類するものはほとんどありません。ビデオでの解説が少々。この日はたまたま「竜馬が行く」の企画展をやっていましたが、それでもそれに裂いたスペースは些細なものです。
記念館にあるのはただただ蔵書の山、山、山。壁面にびっしり。しかも3階くらいにまで達しようかと思われる天井まで高々と飾られた蔵書の数々を見ながら、司馬氏、あるいはその作品、さらには自分自身について思索を深めてもらうというのがこの記念館の狙いのようです。
真に興味深い記念館でしたが、その性格上リピーターが見込みづらいでしょうから記念館の運営は苦労が多いことでしょう。館の運営は専らボランティアに委ねられているように見受けられましたが、妙に出しゃばることなく、常に控えめでいて肝心なところはフォローに走り、その立ち振る舞いは頭が下がる思いがしました。
次の目標は「大阪歴史博物館」。ここに来るのは2度目です。
いったん10Fまで上がって各フロアを見学しながら順次下へ降りてゆくシステム。季節柄夏休みの自由研究と思しきテンパッた子供が目立ちましたw 10Fは難波京、9Fは中世~江戸期、7Fは大正末期~昭和初期の大阪を紹介しています(8Fは考古学の体験コーナー)。
前に来た時も思ったのですが、この博物館って江戸東京博物館を意識したように見受けられるのですが、江戸東京博物館と比べると非常に安っぽいのが残念です。10Fの難波京紹介で金を使い果たしたのか、7・9Fは実物展示が少なく、9Fはパネル展示だらけ。7Fはなんか公費で「ナンジャタウン」を拵えたような按配。さらにいえば8Fは事実上デッドスペースです。
その安っぽさは東京と大阪の財政力の差なのかもしれませんし、それ以上に江戸東京博がバブル期に建設されたのに対し、大阪歴博はバブルがはじけ飛んで府の財政難が表沙汰になってから建設されたという時期の差が大きいのかもしれません。江戸~東京よりも歴史が古い大坂~大阪の歴史博物館が江戸東京よりもかなりしょぼいっちゅーのは非常に寂しい話で、金のかけどころを誤った大阪府政の罪深さを思わずにはいられません。
なおこの日は6Fで特別展として「アンコールワット展」が開催されており、それでなんとか満足できましたが・・・
翌日は朝からNGK(なんばグランド花月)を観劇。オール阪神・巨人や桂文珍といった大御所に加え、ベテランのWヤング、さらにケツカッチンや桂小枝といった若干若いところも出演して大いに笑わせてもらいましたが、残念だったのは西川のりお。明らかにコンディション不良で、声出てません。なんか帰り際もしんどそうでしたし、朝一の公演は無理なんじゃないでしょうか?オール阪神・巨人のように大御所であっても第一線でバリバリやっているコンビと比べると力のなさは隠しようがありませんでした。
吉本新喜劇は長らく見ない間に知らん人だらけに。でもあんまり芸風は変わっていないので、良くも悪くも安心して楽しめます。
夏休みなので観客は明らかに地方から来た方が多いようで、しかも子供が多くてやや落ち着きがない雰囲気。後ろに座っていた女の子が文珍の繰り出す小ネタが全然理解できないようで、いちいち親に何が面白いのか聞いて回るのには参りました。観客には明らかな赤サポもちらほら。
小枝「お客さん、どちらから?」
客「埼玉!」
小枝「ほー、埼玉から。これはわざわざ遠いところから笑うだけのために。埼玉ってよほど面白いことがないのでしょうか?」
とツッコまれていたのは赤サポなんでしょうか(^^?(女の子のようでしたが)
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