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2006.08.17

【TV観戦記】日本 2-0 イエメン

「ローマは一日にしてならず」

というか

「まるで浦和」

というのがイエメン戦の総括でしょうか。ベタ引きの相手に苦戦し、闘莉王が最前線に上がりっぱなしでなんとか局面を打開しようと努めるその姿は、調子が悪い時の浦和そのもの。

「オシムよ、それじゃギド並み」

 トリニダード・トバコ戦とは打って変わって、スピードと連動性を全面に押し出したオシムサッカーらしさはすっかり影を潜め、なんか個々人が適宜がんばってまーす的な悪い浦和っぽさが色濃くなってしまった残念な試合でした。クラブでは対極的といってもいいほど違うサッカーをやっている浦和と千葉を融合させるのは大変そうですね。

 トリニダード・トバコ戦から

・我那覇→巻
・山瀬→遠藤
・長谷部→阿部
・田中隼→加地

とメンバーを変更。机上論としては全く妥当だと思いますが、実際のパフォーマンスは却って劣化。浦和関係者を2名外したため連動性が損なわれたんでしょうな。アレックスが前半積極的にポジションチェンジを仕掛けるのはいいのですが、本職ではないポジションを任された遠藤との関係は良好とはいい難く、結果的にアレックスが空回り。

 それがチームに与えた影響は軽微なもので、より重症だったのはチームのへっぴり腰加減。相手が極端に引いて守っているのに両SBの攻撃参加がイマイチ機能せず、前半の苦戦の一因に。両SBとも高めの位置取りを取って一応攻撃に絡んでいるのですが、単調なクロスを上げるだけに終始。駒野・加地とも個人技でゴリゴリ突破するタイプじゃないし、さらにアレックスや遠藤らと連動してサイドを崩す動きもあまりなかったような・・・後半頭から駒野に代えて羽生を投入したのは至極当然でしょう。羽生は中盤でボールを引き出す役回りでしょうか。

 また阿部も守備は啓太に任せてがんがん前に出てくれば良いのにこれまた及び腰。先制点を挙げたので帳消しになってしまうのかもしれませんが、阿部のパフォーマンスにはかなりがっかりさせられました。闘莉王が上がって阿部が3バックの一角に。得点時の動きは赤サポ的には「ホ・リ・ノウチ!ホ・リ・ノウチ!」やね。FKを蹴らなかったのはたぶん後々のことを考えてオシムが隠したのでは。

 我那覇に代えて巻をスタメンに据えたのは良い選択でした。達也との関係は巻のほうが間違いなく良い。ハイボールにはことごとく競り勝つ巻。しかし、巻は巻であってワシントンではないのであった(つД`) あれだけ完璧に競り勝っているのにヘディングシュートがことごとく枠に飛ばないって・・・ たぶん「そこでなんで○を使わないんだ!!!」とテレビ越しに巻へ罵声を浴びせる赤サポ多数と思われ・・・ 後半半ばから闘莉王が攻撃参加してきたため、巻の存在感は急速にフェードアウト。

 達也はスペースがなくて終始苦戦。クロスバー直撃のシュートが惜しかったくらいで、後半はむしろファウルをもらう役になってしまいました。前半の絶好機を外しちゃいかんわな。

 坪井は90分足が攣らなかったのが収穫。

 啓太、またしてもこの試合の裏MOMでしょう。

 そんなところでしょうか、この試合は。

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