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2006.08.27

【観戦記】C大阪 1-2 浦和

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 相手がとんでもなく弱い場合の試合評価は実に難しいものです。

 まさか浦和より動きが悪いチームがこの世に存在するとは思ってもみませんでした。セレッソの守備はただ人数がいるだけでどう守るのか意思統一が全くなされていないように見受けられます。浦和サイドから見れば、大原練習場に突き刺さっている人形相手に攻撃練習しているようなもので、前節から運動量が増えたようには思えないのにダイレクトパスが回ること、回ること。大久保退場後はその傾向が一層強まります。

 あれだけカウンターチャンスを貰い、パス回しでサイドを崩したのですから、本来であれば5点くらい取ってゲームを終わらせなければいけないはずですが、残念ながらこの日はシュート精度が悪くて2点どまり。後半30分以降は小野負傷等やむを得ない事情があったにせよ、選手交代でどんどん流れが悪くなってしまい、さらに長谷部が負傷でピッチ外に出ている時に藤本の破れかぶれのミドルシュートがネットに突き刺さってしまいました。2点リードしながら追加点が取れず、逆に劣勢の相手に1点返されるというのは非常に嫌なものですが、そこは百戦錬磨(?)の浦和。不恰好ながらもなんとか逃げ切って勝ち点3を獲得しました。

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 今日の立ち上がりはあまり褒められたものではありません。ワシントン出場停止で永井を投入しての2トップでしたが、サイドから縦パスを入れて両FWやアレックスにセレッソの3バックの横を突かせる狙いが見受けられましたが、やはり疲労のせいか各選手の動きは良好とは言いがたく、立ち上がりのチャンスは永井がDFラインの裏に抜け出しかかった1回だけ。

 しかし、セレッソの攻撃はそれ以上にお粗末。パス回しでサイドを崩して、サイドから西澤へ向けてクロスを入れるのが基本パターンだと思いましたが、それじゃ闘莉王に跳ね返されるだけ。だいたい浦和相手にスピードがなく手数がかかる攻撃をやっていてはなかなか点は入りません。

 昨年のセレッソは西澤のポストプレーを基点に2列目を突っ込ませるのが基本で、これが浦和相手に面白いように嵌ったのですが、今はそもそも西澤にボールを入れる選手がいないのでしょうか。西澤・古橋・大久保・森島と攻撃のタレントは揃っているのですが、彼らはいずれも使われるタイプで使う選手がいない。名波の補強は理にかなっていますが、時既に遅しか・・・

 セレッソのしょぼい攻撃を凌いでいるうちに、浦和が先制点。サイドをアレ&小野のパス交換で崩してサイドからクロス。達也にはヒットしなかったものの、なぜか攻撃参加していた堀之内がきっちり詰めて先制。堀之内の攻撃参加はそんなに手数が多いわけではありませんが、相手がしょぼいと思い切って上がれるのでしょう。実に良い働きでした。

 先制で余裕の出た浦和はその後セレッソに対しカウンターを仕掛けまくり。しかし、最前線で走りまくる達也へのフォローが遅く、フォローの人数も少ないためにカウンターは名ばかりというか、単なる達也の個人技頼みとなり、結局スローダウンを余儀なくされてパス回しによる遅攻に推移してしまう場面が目立ちました。しかしセレッソの守備は文字通りザルッソなのでそれでもなんとか達也・永井・伸二とフィニッシュに辿りつくことは出来ましたが、シュートは枠を捉えきれず。

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 90分動けないと伝えられる名波を後半頭から投入するのは監督の当初作戦通りなのでしょう。1点ビハインドのセレッソがどう局面を打開してくるか興味津々でしたが、愚かにも大久保が堀之内を後ろから露骨に削ってに対する肘打ちで後半5分に早々と一発退場。さすがはセレッソの退場王。大久保の退場癖はスペインでなんら矯正されることなく、日本に戻ってきたようです。

 これで名波投入によるセレッソ反撃シナリオも崩壊し、あとは浦和の虐殺劇を待つばかりだったはずですが、疲労のためか、あるいは楽勝気分がそうさせるのか、浦和は圧倒的に攻め込みながらもシュートまで持ってゆけない。ようやく追加点が入ったのは後半20分過ぎ。CKを繋いで、最後はファーで永井がヘッド! なんか数的優位を生かしたパス回しによる崩しとは何の関係もない形で追加点が決まってしまうのですから、皮肉なものです。

 やや時間帯は遅かったものの追加点が入って本来ならこれで楽勝のはずですが、意外なことにこの試合はそこからもつれ出します。

 平川に代えて暢久を投入したのがケチのつき始め。確かに平川の疲労は著しいのですが、代わって入った暢久もぴりっとせず、得意なはずの守備で存在感を出すことができません。前節に続き失態続きの暢久。

 そして好事魔多しというべきか、小野がこの日2度目となるゲーム中の負傷で退場(小野が傷んでいる時にセレッソサポから盛大な「潰せ!」コール。そっちはチームが潰れかかってるのに何いうてんねん!)してギドはやむを得ず内舘を投入。内舘は彼なりによく頑張ってそのまま浦和が難なく逃げ切るかと思ったのですが、ギドはさらに達也に代えて黒部を投入。達也は消耗が激しい上に何度も削られていたので交代そのものは妥当と思いますが、投入したのは黒部。昨年まで在籍していたセレッソ。しかも実に不誠実な形で捨てられたセレッソを見返して来いとのギドの温情投入だったのかどうかは定かでありませんが、結果からすればこれは大失敗でした。

 要するに他の選手が黒部をどう使うのかはっきりしない上、セレッソのパワープレーに晒されて中盤を含めて運動量の激減した浦和守備陣はずるずる下がり、黒部までボールを出す余裕がなくなってしまいました。たまに訪れる反撃は永井のカウンターのみで、黒部は完全に宙に浮いた形に。せめて黒部が前線で激しくチェーシングしてくれればまだいいのですが、それも中途半端。

 そうこうしているうちに長谷部が負傷で外へ出ている間に藤本にミドルシュートを決められてしまい、今節も無失点ならず。この時間帯、浦和はベタ引きになってしまい、しかも浦和の左サイドに流れた名波にノープレッシャーでパス出しを許した時点で勝負ありでしょう。

 最後の10分。セレッソが柿本を投入してパワープレーに転じてからは苦戦しました。中盤の動きが悪く、DFラインを押し上げられないためでしょうね。もう山岸様々。2度ばかりキックミスがありましたが、今は山岸を拝むしかありません。

 大久保の退場がなく、さらに早めにセレッソが割り切って簡単な攻めに転じていれば勝機はあったと思います。しかし、その勝機を自ら逃してしまうのが現在の順位に至る所以ではないでしょうか。

 点差は付きませんでしたが、セレッソは埼スタでの一戦よりも守備を中心に一段と弱体化したように感じました。福岡ほどあからさまに酷くはなっていませんが、早期監督交代が裏目に出ているような気がします。慌てて大久保を呼び戻した上に、名波を獲得。特に後者は実に良い補強だと思いますが、明確な戦術なしに選手補強でなんとかしようとするのはさすがに無理があるかと。

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