Jクラブ個別経営情報で遊ぶ(4)
Jリーグでは以前からクラブ別の入場者数が公開されています。2005年のリーグ+ナビスコの入場者数を合計すると以下のようになります(ナビスコ込みなのでクラブにより試合数が異なることに注意)。
<入場者合計>
新潟 794,429
浦和 783,058
F東京 501,871
横浜M 458,656
大分 424,218
鹿島 345,042
C大阪 332,450
G大阪 307,641
磐田 303,614
神戸 281,152
東京V 274,384
清水 258,791
川崎 253,826
名古屋 246,921
柏 235,131
広島 226,526
大宮 214,698
千葉 199,153
浦和は新潟より2試合多いにも関わらず、ナビスコは駒場開催が多いため総入場者数で新潟に及びません。
今回公開された入場料収入のランキングはこちら。
<入場料収入(単位:百万円)>
浦和 1,949
新潟 1,185
横浜M 933
F東京 797
鹿島 690
磐田 654
名古屋 621
柏 529
G大阪 506
清水 469
神戸 439
千葉 439
C大阪 392
大分 364
広島 346
大宮 311
川崎 277
入場料収入では浦和と新潟の順位、横浜MとF東京の順位が逆転することや、入場者数では上位にいる大分やC大阪が入場料収入では下位に転落するのが目を惹きます。そこで入場料収入を入場者数で割って入場者単価を算出してみました。
<入場料単価>
名古屋 2,515
浦和 2,489
柏 2,250
千葉 2,204
磐田 2,154
横浜M 2,034
鹿島 2,000
清水 1,812
G大阪 1,645
F東京 1,588
神戸 1,561
広島 1,527
新潟 1,492
大宮 1,449
C大阪 1,179
川崎 1,091
大分 858
驚異の新事実、名古屋が首位!!! 名古屋の自由席は2000円、ゾーン席は3000円(共に06年度)と他チームと比べて特段高いわけじゃないんですが・・・05年リーグ戦の平均入場者数が13,000強であるところを見れば、高いメインスタンドに観客が溢れているわけでもなさそうですし・・・そこで親会社がチケットを大量にお買い上げになったのではないかという疑念がふつふつと沸いてくるわけですが、違ってたらスイマセン(親会社が強力で、入場者数(正確にはスタジアムのキャパに対する入場者数の比率)の割りに単価が高いクラブは概ねこのお買い上げ疑惑が当てはまります)。
入場者数トップの新潟は単価ベースでは下位に転落。これはやはり無料券の影響が大きいのでしょう。また新潟は浦和同様シーズンチケット保有者が極めて多いことで知られていますが、それがかなり割安なのかもしれません。
なお新潟の無料券についてはその多寡について不毛な議論をよく見かけますが、サカダイNo.859(06.9.12)で新潟スタジアムでの開催時のチケットの割合は
・シーズンパス 2万枚
・一般販売 1万枚
・スポンサー、後援会用の招待券 6000枚
・地域の無料券 4000枚
と記されています。また無料券は新規ファンの発掘のために利用し、スタジアムが満員になった現在でもそのスタンスを崩していないようです。
C大阪はもともと入場料が安い(ゴール裏1500円)のでこんなものかもしれませんが、無料券の撒き過ぎが単価を押し下げている可能性が強いと思われます。大宮は総入場者数の1/4を占め、しかも無料券利用が制限される浦和戦(05年はナビスコでも浦和戦があったので比率が高い)を除いた数値を知りたいところですが、そんなものが明らかになるわけがありませんね。
なお大分と川崎の単価が異常に安いのは変則決算の影響があるので注意。但し、それにしても安すぎるのはやはり無料券の撒き過ぎなのかもしれません。
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