ベストメンバー規定
図らずも日本代表に7名も選出され、過酷なスケジュール・環境での闘いを強いられた後に迎える大宮戦。うっとおしい相手とはいえ、ここはできるだけ代表組を休ませたいところです。例えばこんなスタメンを用意したとしましょう。
(大宮戦希望スタメン)
ワシ 永井
ポンテ
相馬 平川
長谷部 酒井
内舘 堀之内 細貝
都築
まぁ実際にはギドがここまで主力を温存するとは考えづらいので妄想も甚だしいところですが、ここで問題になるのはいわゆる「ベストメンバー規定」。
Jリーグ規約には通称「ベストメンバー規定」と呼ばれる条文があります。後学のためここで整理しておきましょう。
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第42条〔最強のチームによる試合参加〕
①Jクラブは,その時点における最強のチーム(ベストメンバー)をもって前条の試合に臨まなければならない.② 第40条第1項第1号から第3号までの試合における先発メンバー11人は,当該試合直前のリーグ戦5試合の内,1試合以上先発メンバーとして出場した選手を6人以上含まなければならず,詳細に関しては「Jリーグ規約第42条の補足基準」によるものとする.
<Jリーグ規約第42条の補足基準>
1.次の試合における先発メンバー11人は,当該試合直前のリーグ戦5試合(以下「直前5試合」という)の内,1試合以上先発メンバーとして出場した選手(以下「直前5試合先発選手」という)を6人以上含まなければならない.
(1)リーグ戦(J1,J2)
(2)リーグカップ戦2.「直前5試合」には前シーズンの試合を含まない.
3.次の事項については例外として取り扱う.
①次の選手は試合出場実績にかかわらず「直前5試合先発選手」とみなす.
(1) 前年または当年に国際Aマッチ,オリンピック本大会およびアジア予選,アジア大会ならびにFIFAワールドユース本大会の日本代表チーム(以下「日本代表チーム」という)に選出された選手(候補は除く)
(2)プロC契約以外の外国籍選手
(3)シーズン途中に同リーグまたは上位リーグの他クラブから移籍してきた選手(但し,移籍直後に開催される3試合のみ対象)②次の理由により選手が上記の試合に出場できない場合,その試合は「直前5試合」から除く.
(1) ケガ,疾病または傷害等(医師の診断書を必要とする)
(2)警告の累積,退場等による出場停止
(3)「日本代表チーム」メンバー選考のための合宿・遠征等4.上記基準を満たさない場合は,当該試合後のリーグ戦5試合により評価し,チェアマンが最終判断する.
(参照)
・Jリーグ規約
http://www.j-league.or.jp/document/jkiyaku/2006pdf/04.pdf・補足基準
http://www.j-league.or.jp/document/jkiyaku/2006pdf/13.pdf
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で、この基準に照らして先のスタメン案を検討してみましょう。
・ワシントン、長谷部、堀之内、平川 → 直近の大分戦にスタメン出場
・ポンテ → 補足基準 3-①-(2) の例外規定に該当
・永井 → 2試合前(C大阪戦)にスタメン出場
というわけで、かろうじてベストメンバー規定はクリア。本来なら調子を落としている平川や堀之内も休ませたいところですが、そうもいかないようですね。
まぁ控え選手を十分使いこなしていない浦和が言っても全く説得力が無いのはアレですが、滅茶苦茶なスケジュールを組んで選手を酷使する一方で、こんな規定で選手起用の幅を狭めるなんていったいどないなってんねん、責任者出て来ーい!と怒鳴り込みに行きたいところですな。
リーグ戦を闘いながら本気でACLを取りに行くならターンオーバーが必須。こんな規定なんて即刻廃止してもらいたいところですな。
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