水戸のスタミナ冷やし
日経の夕刊というのはちょっと変わっていて、情報端末でリアルタイムにニュースや市場情報が得られる今となっては経済紙としては何の役にも立ちませんが、その代わり一般紙として結構読み応えがあったりします。とりわけ「食を歩く」というコラム風の記事はなかなか面白く、各地のローカル色溢れる食べ物を紹介しています。
8/26日付の同覧では水戸の「スタミナ冷やし」が紹介されており、近場ということで早速試食に出かけてまいりました。
日経では水戸の「松五郎」と「玄海」という店が紹介されていましたが、ネットで調べてみると共に水戸駅からは近くないようでちょっと面倒なことが判明。ただ「スタミナ冷やし」は水戸固有というわけはなく、むしろ近隣の勝田にルーツがあるらしいことが判ったので水戸からもう一歩足を伸ばして勝田まで行ってきました。
関東近郊の小旅行はバスが便利。7日前にネット予約すると割引が効いて勝田までわずか1,700円。
入ったのは勝田駅近くの「大進」。
ちょうど昼飯時でお世辞にも広いとはいえない店内はほぼ満席。ようやくカウンターに空きを見つけて早速スタミナ冷やしを注文。特にスタミナ冷やしやスタミナラーメンが売り物というわけではなく、ラーメン類ならなんでもありというありがちな店で、実際普通のラーメンを頼む人もいるのですが、やはり人気はスタミナラーメンのようです(もう暑さのピークを超えているので冷やしを頼む人は少なかったです)。店はご夫婦だけで切り盛りしていました。
私が入店してしばらくした辺りで混雑のピークは過ぎてしまい、ぞろぞろとお客さんが引き上げて店はやや落ち着きを取り戻したのはいいのですが、なぜか親父さんが長電話に興じてしまい、ずいぶん待たされる羽目に。女将さんはちょっと恐縮していましたが・・・
で、出てきたのがこれ。
でかいです。あんかけが皿からこぼれ落ちんばかりです。しかも「冷やし」と銘打っているにも関わらず、あんかけはやっぱりそこそこ熱を持っているので、「スタミナ冷やし」はそんなに冷やこくありません。
「スタミナ冷やし」の最大の特徴は麺。とにかく太い。やや角ばった感じの極太麺。つけ麺でもここまで太いのは珍しいかも。ややもちもちとした食感のある麺が冷えているというよりはぬるくなっているといったほうがふさわしいような感じで、圧倒的な存在感を示しているあんかけの下にうずくまっています。やや熱がこもったあんかけにぬるくなっている極太麺の微妙なコンビネーションが「スタミナ冷やし」の魅力(?)で、正直冬場に「スタミナラーメン」を食べたほうが取り合わせ的に良いかも知れません。
あんかけの中にはカボチャ・白菜・ニンジン・ニラ・木耳そしてレバー。あんかけはそれほど甘くなく、また酢豚のように酸っぱくもなく、やや甘辛いといったところでしょうか。
そこそこボリュームがある割には値段はたった580円。これは随分とお値打ち感があります。
店には「スタミナラーメン」の兄弟分といってもいい「焼肉ラーメン」というものもあって、これを注文する人もそこそこいました。ぱっと見たところではスタミナラーメンの具を肉主体に代えたようなものでしょうか。
観光すべきところは全くない地域なので、食べ終わった後はそそくさと撤収。帰りはJRの特急で帰りましたが、運賃はなんと3,510円とバスの倍。速くて時間も正確なのが強みですが・・・
窓框に貼られた滑り止めシールの隅がハゲハゲに。E653系が常磐線に投入されてからもう10年近くになりますが、こんなところで安っぽさを露呈。もともと椅子が軽くて安モン臭くて好きになれない車両ですが、鹿臭いところを走っていると劣化も激しいようで。
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