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2006.09.11

【観戦記】大宮 0-2 浦和

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 前半まずまず、後半メロメロ。しかし最終ラインで凌ぎまくってなんとか完封勝ち。なんか最近そんな試合内容ばっかりのような気もしますが、苦しい状況下でもきっちり勝ち点3を確保。勝ったこと以外とりたてて語るべき内容が無い試合でしたが、それでも負けるよりは良いでしょう。

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 疲労困憊の代表組をスタメンでどこまで起用するのかが一つの見所で、代えの効かない闘莉王・坪井と中東で出場機会のなかった山岸・長谷部は間違いなくスタメン起用するだろうと予想していましたが、ギドはなんとアレックスを先発起用。相馬が控えているにも関わらず、イエメン戦でも精彩を欠いていたアレをここでも先発起用するとは驚き以外の何者でもありません。もはや相馬はアレックスが怪我や出場停止にでもならない限りスタメンはないと通告されたも同然ですね。

 出場停止の啓太の代わりは内舘ではなく酒井。そして小野の代わりは暢久。復帰なったポンテはベンチスタートでした。

 前半の浦和はまずまずといったところ。長くは動けないのを予め見越してか、後ろでゆっくりパスを回しながら機を見てダイレクトパスの交換でアタック。大宮は例によって4-4-2でコンパクトな陣形を保ちながら浦和の中盤を封じ込めようとしますが、いつもよりはややプレスが甘い様。長谷部に容易に前を向かせてしまう場面がありましたが、浦和もやや判断が遅くてチャンスらしいチャンスは永井が右からクロス→ワシントンのヘッドがGK荒谷の正面を突いた場面くらい。ボールは圧倒的に支配しているものの、点が入る気配はあまりしません。アレはやはり切れが無く、このところ全くいいところがない平川はこの日も攻守にわたってチームの足を引っ張り続け、おまけに久々登場の暢久も今一つ。

 大宮はカウンターに活路を見出すしかないのですが、藤本や大悟が不在でゲームを作る選手がいないので、チャンスらしいチャンスは吉原がDFの裏に抜け出した1回切りでしょうか。そのままスコアレスドローでハーフタイムかと思ったいましたが、前半終了間際に酒井が左サイドをするすると駆け上がり、闘莉王のロングフィードを受けてシュート!荒谷が前に弾いたところをワシントンがきっちり詰めて先制! リーグ戦久々先発の酒井ですが、ビッグな仕事をしてくれました!!!

 あとは前に出てこざるを得なくなった大宮に対してカウンターをちらつかせてその攻撃を適宜いなしがらそのまま試合終了かと思っていたのですが、あにはからんや大宮が後半立ち上がりから攻勢を強めるとともに浦和は一気にぐだぐだになってしまいました。最初は定石どおり左サイドを突かれ、そうこうしているうちに最終ラインはずるずる下がり、中盤はすっかり最終ラインと一体化。

 アレックスはやはり先発起用そのものに無理があったようですし、長谷部も前半で電池切れ。酒井も課題であるところの後半の電池切れを克服できないよう。中盤が崩壊してこぼれ玉を拾えず、DFラインからの繋ぎもままならず。当然ながらカウンターなんて夢のまた夢。「日本のマケレレ」とオシムに絶賛された啓太不在を痛感させる試合展開になってしまいました。

 ギドが選手交代による活性化を図ったのは当然で、最初のカードはアレ→相馬。これは全く持って妥当。そしてその次は暢久→ポンテ。暢久の出来は今一つで、もはやトップ下で起用されることはないだろうと思われるほどでしたが、残念ながらこの交代は完全に失敗。ポンテは全く動けないどころか、簡単にボールを失ってカウンターチャンスを与える始末で、これじゃギドがポンテの先発起用をためらったのも無理はありません。ポンテは次節も先発は無理でしょうな・・・

 あとは使い物にならなくなった両ボランチをどうするのかと思いながらベンチを見ているとギドは内舘を用意。おお、ギドもよく判っているなと感心していたのですが、内舘に代わって下げたのはなんとワシントン。中盤で繋げなくなっているのでワシントンは前線で孤立気味。カウンター狙いなら永井を前線において置けば十分で、シトン→内舘で中盤を厚くする狙いだったのでしょうが、これもあんまり機能したとは言いがたい状態でした。

 大宮は長身の森田を下げて桜井を投入。浦和がベタ引き状態になっているのに吉原・桜井とスピードタイプを併用したのは三浦監督の失策でしょう。その後吉原に代えて新外国人のアリソンを入れてきましたが、彼もまたスピードタイプのようで局面打開には役立たず。アリソンの名刺代わりの一発という奴は全く見られず仕舞で、たぶん名刺を持ち合わせていないくらいの個人能力じゃないかと(組織の中で機能するかもしれませんが・・・)。結局大宮はセットプレーと終盤のトニーニョ突入で見せ場を作ったくらいでしょうか。森田が前線に残って拠点となっていればもうちょっとゲームはややこしくなっていたように思いますが。

 大宮は引き分けるチャンスがなくはなかった(あれだけ肝心な場面でパスミスを繰り返しているようじゃ勝つチャンスは皆無と思いますが)のですが、前半の試合運びがやや消極的に過ぎたのと、三浦の失策でそのチャンスをフイにしたような気もします。両サイドから攻めに攻めましたが中央にターゲットがなく、闘莉王を中心に板子一枚で守る浦和DF陣に徹底的に跳ね返されてしまいました。

 ぐだぐだの試合内容ながら、最後の最後でカウンター気味の展開から相馬→ポンテ→永井と繋ぎ、 永井がドリブルでDFを交わしてシュート!!! 後半はへろへろで良い所のなかった永井がダメ押し点を入れてくれました。これがあるのとないのとでは帰り道の足取りが随分違ったはず。

 まぁあんまり愉快な試合ではありませんでしたが、何だかんだといってこちらは両FWが得点。方や主力外国人FWが強い意思を持って退団してしまうチームとの差が如実に表れた一戦だったのかもしれません。

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