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2006.10.23

【観戦記】浦和 1-0 TASAKI

 リーグ戦駒場で完敗を喫した田崎にプレーオフで雪辱。この一戦は新戦力の抜擢とフォーメーション変更がものの見事に奏効したといっていいでしょう。

 永井監督はスタメンに今季ほとんど実績のない百武を抜擢。負傷が長引いていた模様ですが、もともとDFの選手。笠嶋・田代といった本職DFもスタメン入りしていたので百武を入れて3バックでもやるのかと思ったのですが、蓋を開けてみればなんと百武はボランチ起用でした。

フォーメーションはこんな感じ。

      北本
      安藤
高橋 柳田  百武 党首
岩倉 笠嶋  田代 木原
      山郷

 本来の狙いは中盤はボックス型なんでしょうけれど、OMFが田崎のプレスを受けて思うように高い位置を取れないので実際はフラット4っぽくなっています。

 前回は通常通り高橋の1ボランチで田崎戦に臨んで田崎に中盤を完全に支配され、とりわけガウ子(山本絵美)にいいようにやられました。その反省を生かして百武を入れて2ボランチを採用。百武はボランチの経験があるのかどうか定かでありませんが、彼女の活躍で中盤の勝負を五分五分に持ち込むのに成功。柳田はもちろん高橋と比べてもボールを奪ってからの展開力に欠けるとかなと思いましたが、守備的な仕事は十二分に出来ていました。強い相手と闘うためにはまず守備から。党首もよくボールに絡んで田崎の中盤を自由にさせなかったのがこの日の勝因といっていいでしょう。

 ただ2ボランチを採用すると逆に攻撃に厚みが無くなってしまうのは致し方ないところ。左SB岩倉の攻撃参加を待って柳田らとのパス交換で左サイドを崩すか、柳田や安藤がサイドのスペースに飛び出すかして北本目掛けてクロスを放り込むくらいしか攻撃の手立てがありません。あとはセットプレー頼み。

 しかし1トップ気味の北本は下小鶴と磯崎、いわゆる「鶴とザキ」という縁起が良いのか悪いのか良く分からない代表DF組にがっつりマークされていて、あんまり点の入る気配がありません。

 浦和は右サイドの攻撃が使えると楽なのですが、この日も党首&木原で右を崩す場面はほとんどなし。党首が田崎DFラインの裏へ飛び出す動きが欲しいところですが、惜しくもオフサイドになったプレーがあったくらい。先の湯郷戦と比べれば格段に良い働きをしていましたが、自ら仕掛けるというよりは他の選手の飛び出しをフォローする役割に徹していたように思いました。

 また浦和は田崎の攻撃をよく防いでいるとはいえ、FWの個人技でサイドを抉られる場面もあって、やや田崎優位という印象で前半終了。

 大谷・鈴木の両FWはスピードがあるのでDFの裏を突かれるとスピードのない浦和DF陣には非常に辛い。出所を押さえておかないとスルーパスを出されたり、サイドをぶちやぶられて速いクロスを送られたりすると目も当てられません。この日はスルーパスでやられる場面はなかったのですが、サイドからは時々危ない形を作られました。

 後半立ち上がりもさして戦局に変わりはなかったのですが、浦和の数少ない攻め手といって差し支えない左サイドからの崩しが見事に嵌って、タッチライン際で粘った岩倉のパスを受けた安藤のスルーパスを北本がエリア内で受けてGKまで交わしてゴール! 角度のないところを明らかに体が軽くなったロナウド北本きっちり決めてくれました!!!

 その後は百武に代えて保坂を投入。さらに党首に代えて若林。百武はよく効いていたので前者の交代はやや疑問でしたが、百武は浦和で90分やった経験がないのでスタミナに問題があるのかもしれません。保坂は左SH。百武のところには高橋が入り、安藤が右SHに回って、北本・若林の2トップ。完全にカウンター狙いの構え。得点には至りませんでしたが、前掛りにならざるを得なくなった田崎を牽制するに十分な動きはできていたように思います。

 また非常に不思議なことに田崎は先制された後、ロングボール攻撃が目立つようになりました。浦和両CBは高さは十分なのでロングボール攻撃への対応はなんら不安なし。左右サイドを一度ずつ破られてヒヤリとした場面があり、これをしつこく狙われるほうがよほど嫌だったのですが、田崎の拙攻に助けられて1点を守りきって試合終了。ガウ子の見せ場がほとんどなかったことが、この日の田崎を象徴しているのかも。

 強敵を良い内容で倒したためか、試合終了後の選手達のはじけっぷりが印象的でした。

 その他由無しごとを少々。

・党首vsガウ子というチビッコ同士でもたまにハイボールを競り合うことがある。党首惜敗・・・orz

・相手CK時には党首が最前線に居残ることも。党首はそれなりにボールキープができるのでそうしているのかもしれない。

・でも、いくらキャッチしたボールの出しどころがないからといって、党首めがけてゴールキックを蹴るのはヤメレ! 相手がジャンプしてないのに党首に競り勝つのは見ていて悲しくなる。

・党首がフリーなのに、2人もマークを背負っている柳田にスローインを出すのは納得が行かないヽ(`Д´)ノ ウワァァン!!

・安藤は湯郷戦の絶不調ぶりからは若干回復。しかし田崎DFを個人技で交せるほどには復調しておらず、まだまだ先は長そう。終盤に右SH入るケースが増えてきましたが、党首の地位を脅かすとは不敬にも程があろうというもの。法師党としてはボルテのカタログに党首とペアルックで登場した堀之内選手とともに安藤選手を要注意人物に指定して動静を監視してゆく方針です。

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