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2006.11.10

塞翁が馬

 より強力なFWを求めて昨冬早々とマリッチと契約更新しないことを決断した浦和は、白羽の矢をマルケスに立てていた。

 ところが条件が折り合わず、マルケス獲得を断念。方針をワシントン獲得に転換し、無事獲得に成功。

 ともにJリーグで実績があるFW。マルケスは前線でのキープ力に長け、ワシントンほど得点力がない代わりにスピードがある。マルケスが浦和に来てもなんらおかしくなかったのだが、分不相応の条件をふっかけたのが良くなかった。浦和は見かけによらず案外買い物はシビアなのだ。

 で、今季のマルケスはそもそも負傷欠場が多かったことも相まってリーグ戦ではわずか2ゴール(第30節終了時点)。岡田監督退任と前後して負傷治療を理由に一時ブラジルに帰国し、そのままあぼーんというよくある結末を迎えるかと思ったのだが、何時の間にかノコノコと戻ってきて先日の天皇杯愛媛戦で決勝ゴールを決めたりしているけれど、どう見ても期待外れ。浦和が飲めなかった条件を飲んだ横浜の御大尽ぶりには敬服するしかないが、まぁ大金をどぶに捨てたと言われても仕方あるまい。

 一方のワシントンはドイツ合宿での負傷というアクシデントはあったものの、これまで21試合出場で22得点と期待通りの働き。浦和の得点の約1/3を叩き出しており、良くも悪くも「ワシントン頼み」と言われる今季の浦和を象徴する存在になっている。

 まさに「塞翁が馬」。

 しかしマルケスが折れて浦和に来ていたら優秀な医療スタッフの庇護を受けて特段大きな怪我もせず活躍していたかもしれないし、ワシントンが他のチームへ行ったなら碌なボールを貰えないがあまり中盤にずるずる下がって来てチームをかき乱していたかもしれない。

 だから、マルケスを断ったことが間違いだったかどうかもわからないのが世の中というものだ。

 そしてマルケス同様自ら浦和を蹴って、違う人生を歩むことを選択したあの男がついに埼スタにやってくる。赤く染まった埼スタで彼は何を思うのだろうか?

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