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2006.12.25

【観戦記】浦和 3-3 磐田(PK10-9)

 PK戦にもつれこんだ時は、ギドは3たびPK戦に泣くのかと不吉な思いを禁じ得ませんでしたが、両者失敗なく延々と続いたPK戦も10人目で磐田が外してジ・エンド。

 0-2のビハインドを一度は逆転し、しかも苦手PK戦を制して浦和が準決勝進出と劇的な要素に事欠かない試合で試合後はすっかり飲みすぎてしまいましたが、冷静に考えれば共に強いと思えるものは何もなく、白熱の大凡戦といったほうがいいかもしれません。ヤマハでの失敗を繰り返す浦和も何ですが、2点リードを守れない磐田も何という意味で。まぁトーナメントでは結果が全てといってしまえばそれまでですが。

 この日はなんとネネが欠場。事前に欠場を臭わせる記事は何もなかったので非常に驚きました.(ノロだったみたいですね)。そのため左から細貝・坪井・内舘の3バックを急遽組成。この急造3バックが祟ったのかどうかわかりませんが、浦和の前半の出来はズタボロでした。

 磐田のやり方はヤマハでの一戦と大して変わっていません。中盤でボールを奪うと浦和両WBの裏のスペース、特に平川の裏にボールを出してきます。浦和の右サイドで西がボールを持って内舘と対峙するだけで十分嫌なのですが、磐田は単純にFWを走らせるだけはなく、FWが浦和DFを釣り出して出来たスペースに今度は福西や太田、さらにはSBが入りこんで来ます。浦和は両WBがベタ引きになってしまい、さらに磐田に一方的に主導権を握られて守備が後手後手に回った結果、マークも混乱を来たして守備網は壊滅状態。1失点目はクロスを上げる犬塚もフリーなら、点を取った前田もフリーという大惨事でしたが、それまでの過程からすれば必然的な失点でした。

 浦和の3バックはある程度サイドがやられるのは覚悟の上で、中央で徹底的に跳ね返すというのが基本。いわば闘莉王頼みのディフェンスなのですが、その肝心の闘莉王がいないにも関わらず愚直にそれまでのやり方に固執して案の定ズタボロになるって、何なんでしょうね。坪井の負傷というアクシデントもありましたが、ヤマハで一度磐田にぼこぼこにされかかったにも関わらず、今回も同じようにやられるってかなり情けない。学習能力っちゅーもんがないんですかね。磐田のやり方だと徹底的にスペースを消してくる相手(大宮が典型的か)が苦手なのは明らかで、基本的に4バック相手にはやりづらいだろうなとは思いますが、ギドが名古屋戦でミソがついた4バックを突然試すはずもなく・・・

 前半の攻撃もこれまた悲惨。ワシントン・達也が不在なので、これまでほとんど機能したことのない永井1トップを仕方なく採用しては見ましたが、やっぱり前半は全く機能せず。永井は磐田DFラインの裏に抜けようとするのですが、如何せん単発で効果なし。中央でのポスト役を永井に期待するのは酷なので、永井がサイドに流れて2列目を飛び込ませるのはある程度合理的なのですが、そんな形はほとんどできず。また両WBも時折攻撃に加わりますが、そのクロスの精度たるや目を覆わんばかりで何の意味もなし。中央がワシントンならある程度アバウトでもワシントンのほうでなんとかしてくれるのでしょうけれど・・・ っちゅーことで何の組織性も感じられないまま徒に時間が流れ、浦和の攻撃はやはりワシントン頼みであることを露呈しただけに。

 要するに攻めも守りも個人頼みであることを再確認し、この糞面白くない、何のインテリジェンスも感じられないサッカーも今日限りかと妙な感慨に耽りながらハーフタイムを迎えました。

 さすがにギドも問題点をしっかり把握していたようで、後半頭から平川に代えて伸二を投入し、暢久を右WBへシフト。炎上している両サイドのうち、右サイドだけは暢久のこれまた個人能力で鎮火させようとの判断でしょうが、不幸にもその効果を見極めないうちに2失点目を食らってしまいます。長いボールが中央で待ち構える前田にずばっと入り、落としたところを後方から福西がズドン! これは前田がきっちりポスト役を果たしたところで勝負ありで、前田を離しちゃった細貝が猛省しないといけないんでしょうなぁ・・・ それにしても通称宜保愛子こと前田は知らん間に巧くなりました。遅まきながら亡くなった宜保愛子の霊力が乗り移ったのでしょうか。3点目も内舘を引き連れてずっこけたのがポイントでした。

 どう見ても浦和完敗の展開でしたが、泥縄式ながらギドが放った交代策がその後炸裂。嫌々右WBをやっている暢久が攻守に大車輪の働きを見せ始め、右サイド中心に何度もチャンスを掴んで怒涛の3得点。不可解なノーゴール判定で1点損はしていますが、永井がエリア内で「らしくない」ハイボールの競り合いを見せ、伸二は伸二でこれまた「らしくない」エリア内への飛び出しを見せてくれました。伸二のダイビングヘッドでの得点ってほとんど記憶にないような・・・ また得点にはつながりませんでしたが、長谷部は封印を解いて果敢にドリブル突進し、ワクワク感が倍増。

 さらに2点のビハインドを背負った浦和は前に出ざるを得なくなったことが却って後手後手に回っていた浦和守備陣の立て直しも繋がり、とりわけ細貝の動きが見違えるようになりました。DFは試合を通じて働いてナンボなので細貝が自分のブログ内で反省しきりなのは当然と思いますが、それでもこの試合は良い経験になったと思います。ネネの状態にもよりますが、次戦は細貝で行きましょう!

 これが出来るなら年中これをやってくれ!!!と、もうハーフタイムの暗雲なんぞすっかり忘れ、3点目を取った時には浦和の無限の可能性に歓喜するやらなんやらで楽しいのなんの。

 磐田はなぜか西・福西・鈴木と経験豊富なメンバーを次々とベンチに下げましたが、結果的にはこれが仇となったかもしれません。ゲーム運びが上手いチーム、典型的には往年の鹿島であれば1点返されたところで傷んだふりをしたり、わざと小競り合いをしかけたりしながらゲームの流れをぶったぎったと思いますが、若い磐田にはそんな芸当が出来るはずもなく、受けに回ったチームを立て直せないまま浦和に逆転を許してしまいました。

 しかし、伸二のループシュートが決まって逆転に成功した浦和が狂喜乱舞したのもつかの間、あっという間に磐田に同点に追いつかれてしまいます。前田が内舘を引き連れてエリア内で転倒。浦和の左サイドにポツンと残っていた犬塚に角度のない位置にも関わらず、見事なシュートを決められました。この失点はずっこけた内舘よりはニアをぶち抜かれている都築が責められるべきでしょう。っちゅーか、それ以前に左サイドは最後まで炎上しつづけたのが気になりました。

 浦和がリードを守れないというリーグ戦ではありえない展開で5回戦に続いて延長入り。永井は後半終了間際に足を攣ってしまったため、ギドはついに黒部を投入しましたが、久しぶりに実戦復帰の黒部は前半の永井以上に機能せず。中央でポスト役になろうとする意識はあるのですが、周囲のフォローが遅いため、仕方なくサイドに流れようとして簡単に潰されるの繰り返しで、一度際どいシュートを放っただけ。また相馬は90分持たずにエンストを起こしていましたが、代えがいないのでそのまま延長も起用されたあげく、やはりどうしようもなくなってついに酒井と交代。やむを得ず左WBには長谷部が入りましたが、左サイドの炎上を止められずはずもありません。怪我持ちの伸二は当然、暢久もさすがに延長戦まで体力が続かなかった模様で、最後は最前線でポンテが一人奮戦するだけに。

 双方中盤が機能せずカウンターの仕掛けあいとなる中、動ける人数がやや多い磐田のほうが決定機を多く掴んだものの、それを決められずにPK戦へ。磐田に追加点を許すことなくPK戦入りしたのは浦和にとって結果的には幸いでした。

 で、

・絶対の自信を持ってPKに向かう伸二
・悪夢を振り払う暢久のラクチンキック
・酒井のPK失敗を岡田主審が取り消し
・6人目に出てきた内舘を押し留めて、サドンデスに挑む都築
・啓太登場で場内に上がる「声にならない」悲鳴!
・最後まで出番がなかったのはなぜかFW

とネタ満載のPK戦を制して浦和が準決勝進出。

メンバー欠けまくりで、ただでさえ乏しい内容がますます乏しくなっているのは否めませんが、もうこうなったらなりふり構わず天皇杯連覇を狙うしかありません!(っちゅーか、今年は一年中そんな感じでしたが)

P.S.

MF福西も「PK戦だけじゃない。浦和の岡田さんにやられた」と話すなど、後味の悪い今季ラストゲームになった。

|-`)o0 そういうことは自分の手を見てから言ったほうがいいと思うな・・・

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