千葉が黒部獲り?
黒部の浦和へのレンタル契約が更新されないことを前提とする記事が出ていました。今季は出場機会が限られたどころかベンチにも入れない日々が続いたこともあり、レンタル契約終了の憶測が流れていることは否定できませんが、いざ新聞辞令が出てしまうと少々寂しくもあります。
高松@大分の獲得に失敗し、田中達也の復帰も年後半と見込まれる中、手薄なFWを補強すべく京都よりレンタルで獲得した黒部。相馬と違ってレンタルだったのは、黒部はここ数年怪我等の影響で不振だったため「お試し期間」の意味合いが強かったのでしょう。
ポストプレーの得意なFWとしてワシントン不在時には大いに働いてくれるものと期待された黒部でしたが、残念ながらリーグ戦でのスタメンはなく、試合終了間際にパワープレー要員として投入されるのがほとんど。しかし、短い出場時間でゲームの流れに乗り、しっかり点を取るという「スーパーサブ」的な仕事は非常に苦手のようで、惜しいチャンスは何度かあったものの得点はならず。中央にデンと張っていないと意味がないのに、なぜかサイドに流れてしまうチグハグさが目に付きました。
黒部にとってさらに残念だったのはナビスコ戦でスタメン起用されながらも、そこでも得点という結果を残せなかったこと。最前線で基点を作るというポストプレーヤーの仕事は一通り全うしていたように見えたのですが、なりふり構わず勝つことに拘った今年のギドにとって得点が取れないFWは無用だったのでしょう。
ナビスコ予選を終えた後ワシントンがいない時はおよそ1トップに向いているとは思えない達也を1トップに据え、黒部は全くスタメン起用されず。
終盤は大きな怪我を負ってしまってベンチ入りもできないままシーズン終了。
結局黒部は
「こんなことで多くのお客さんが集まるビッグクラブに驚きました」
との爆弾発言@レッズフェスタが最も記憶に残る選手になってしまったのかもしれません。残念ながら。
あっ、BミュンヘンとのPSM@埼スタで得点を決めたのも黒部でした。
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千葉が、元日本代表FW黒部光昭(28)の獲得へ動いていることが10日、分かった。すでに京都へレンタル移籍でのオファーを出し、交渉を進めている。
黒部は今季、浦和にレンタル移籍したものの、9試合無得点にとどまった。リーグ戦で先発の機会は1度も与えられなかった。ワシントン、田中達ら層の厚さも原因だったが、一時は右太もも肉離れにも悩まされた。だが、03~04年にかけて日本代表に選出した実力は健在で、出場機会さえ与えられれば、まだまだやれる思いは強い。
千葉も、即戦力FWを必要としている。日本代表FW巻が柱になるが、元オーストリア代表のハースが今季限りで退団。ベンチ入り選手だった要田は戦力外通告を受けた。U-20(20歳以下)日本代表FW青木が今季終盤にリーグ戦デビューを果たしたが、層が薄い。スピードと技術を兼ね備え、空中戦にも強い黒部はうってつけの人材だった。
J2に降格した京都はレンタル移籍を容認する方針で、黒部もより高いレベルでのプレーを望んでいる。千葉は、ナビスコ杯連覇を果たしたが、リーグ戦は11位に低迷した。来季の躍進へ向け、手を打ち始めている。
[2006年12月11日7時50分 紙面から]
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