横須賀海軍カレー
横浜の「カレーミュージアム」は近々閉館するそうですが、それはそれとしてカレーで街おこしを図っている横須賀まで出かけてカレーを食ってきました。
よく知られていることとは思いますが、日本でカレーが普及するに至るには旧海軍が一役買っています。Wikipediaによると「日露戦争当時、主に農家出身の兵士たちに白米を食べさせることとなった帝国海軍・横須賀鎮守府が、調理が手軽で肉と野菜の両方がとれるバランスのよい食事としてカレーライスを採用、海軍当局は1908年発行の海軍割烹術参考書に掲載し、その普及につとめた。」とのこと。このことにちなんで横須賀はカレーで街おこしを図っています。もっともだからといって横須賀にカレー屋がやたら多いとか、カレーの消費量がずば抜けているというわけでもなさそうで、ちょっと街おこしのネタとしては苦しいかもしれません。
なお同様に海軍の軍隊食として導入されたものに「肉じゃが」があり、横須賀同様旧海軍の根拠地であった舞鶴や呉は肉じゃがで街おこしを図っています。
入った店は横須賀中央駅近くのYYポート横須賀にある「横須賀カレー本舗」。
一昔前なら鴎を見ると激しい敵愾心が沸いてきたものですが、今となっては笑いがこみ上げるばかり。
1Fは観光案内所兼お土産売り場。2Fがレストランになっています。もう正午近い時間帯ですが店内は閑散としていました。閑散としているにも関わらず、なぜか隅っこの席に案内されました。早速海軍カレー・ビーフ(850円)を注文。
最初に牛乳とサラダが運ばれてきました。漬物は福神漬けとらっきょうではありません。
やってきました!
ちょっとカレーのかけ方が汚いですね(^^;
ごはんが固いのには少々がっかり(ビーフもちょっと固いかな・・・)しましたが、いかにも日本風の、かつ家庭料理っぽいどろっとしたカレーでした。海軍カレーは甘口だと聞いていたのですがそんなことはなく、万人受けする程よい辛さといっていいでしょう。量はやや多めで、この辺が軍隊食たるゆえんでしょうか。
なお店内のパンフレットによると、横須賀がカレーで街おこしを図るにいたったのは、呉と舞鶴が「肉じゃが」の元祖争いをしているとの話が総監のお別れパーティーで出たのがきっかけとのこと。旧軍港同士で名物を張り合っていますが、現時点では「佐世保バーガー」が知名度で群を抜いているといっていいでしょう。
こういうのはなんか間違っているような気がする・・・
腹ごなしを兼ねて三笠公園まで散策。三笠記念艦を訪れるのは2回目ですが、三笠記念艦は連合軍占領期に荒廃を極め、上部構造物が撤去されただけではなく、あろうことか甲板上にダンスホールや水族館が建てられていたという事実に初めて気づきました。
従って現在の三笠記念艦はその後の復元・保存活動の賜物とのことです。
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