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2007.02.17

【本】サッカー監督はつらいよ

 エルゴラに連載されていた特集のまとめ本。エルゴラを毎週、毎号かかさず買うほどの熱心な読者じゃないので。この手の本は重宝します。

 監督本はこれまでも何冊も出ているかと思いますが、監督を取り巻く利害関係者との関わり合いを中心に抱腹絶倒かつ胡散臭さ満載の数々のエピソード(著者によれば一応実話らしい)を交えながらJクラブの監督像を等身大で描いたものはほとんどなかったかと。

 当たり前のことですが、監督といえども全知全能の神ではありません。必ずしも思惑・目的意識が一致しないフロント、広告効果しか頭にないスポンサー、言うことを素直に聞くとは限らない選手、隙あらば足元を見てくる代理人、無謀かつ合い矛盾する要求を掲げるサポーター等々を相手に仕事をしなければならないわけで(フロントと監督の役割分担がはっきりしないクラブほど監督のつきあう相手は増えます)、まさに「サッカー監督はつらいよ」。

 従って監督に求められる能力(っちゅーか、他者との関わり合いの中で仕事をする人は大抵そうですが)の第一は人を動かせること。人を動かすためには自分の考えを相手に伝えなければならないから要はコミュニケーション能力ということになりましょうか。もっとも話は必ずしも上手くないが人は付いて来るという奇特な方もたまにいて、そういう人は「カリスマ」と呼ばれますが。

 S級保有者もどんどん増えて、その割にクラブ数は増えないからJクラブ監督になれる可能性はどんどん低くなり、かつ「代わりはいくらでもいるぜ!」ということで回転サイクルも速くなるんだろうけど、「欧州トップモードに通じている」とか「戦術の引き出しが多い」とかいうことは監督の資質としてそんなに重要なことじゃないように思いますね。

 でも何を言っているのかわからなくて明らかに監督に不向きな人が往々にして監督になってしまうのがこの業界の不思議なところなんだよなぁ・・・

 本の後半にはオフト以降の代表監督についての論評を掲載していますが、概して監督個々人の論評に留まっており、一般論としての「代表監督はつらいよ」論になっていない上に、個々人の論評としても目新しいものは何もないので正直蛇足だと思います。

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