ごらんアウェー:大分2007-別府編(2)
別府で下車。駅西口に待つバスに飛び乗って明礬温泉へ向かいました。バスは珍しく欧米系の外国人観光客で満員。"too expensive!"だのなんだの悪態をつきながら、鉄輪辺りでぞろぞろ降りてゆきました。たぶん地獄巡りにでも行くのでしょう。
明礬へは鉄輪からさらに山を登ります。
明礬といえば「湯の花小屋」があまりにも有名。手前の白っぽい小屋は屋根を葺き替えたばかりなのでしょう。
こちらは骨組みだけになった湯の花小屋。この時期は湯の花小屋の屋根の葺き替え時期なのかもしれません。っちゅーか、そもそも湯の花小屋って一度建てたらそれっきりだとばかり思っていました(^^;
付近からもうもうと吹き上げる湯煙。かなり強めの硫黄臭があたりに漂っています。
明礬温泉には2度ばかり来たことがありますが、いずれも明礬バス停近くの公衆浴場「鶴寿泉」で入浴しただけ。これだけも十分だとばかり思っていたのですが、温泉街とはやや離れたところにある「湯の里」の評判が良いと聞いて、さっそく行って見ました。
建物を見ると健康ランド風ですが、これはあくまでもお土産屋兼食事処。レストランは2F、3Fにありますが、2Fは団体専用。「湯の里」は必ずしも入浴客ではなく、むしろドライブイン代わりに利用する団体観光バス相手に商売しているといったほうが適切かもしれません。
お目当ての露天風呂はここから数百メートルほど坂を登ったところにあります。
坂を登って露天風呂入り口からの光景。「湯の里」の敷地内には見学用の湯の花小屋やそれに模して建てられた家族風呂がいくつか建てられています。
案内板によれば「湯の里」を経営する脇屋の祖先は別府で明礬製造に携わっていたのですが、中国からの安価な輸入品に押されて何度も経営が傾きました。そこで脇屋は大阪商人近江屋とともに中国からの明礬輸入禁止を幕府に出願。質が中国産より良かったこともあって幕府は中国産の輸入を禁止。さらに明礬が幕府の専売品となるに及んでついに脇屋は巨利を博するに至ったとのこと。
現代の目から見れば、それって限りなく悪徳商人なんですが・・・
露天風呂入り口。手前に温泉玉子のせいろが見えます。
事前の情報では脱衣所がイマイチとの話もありましたが、特段不満に思うところはありませんでした。露天風呂に付属した脱衣所は浴槽との間に壁すらないところも少なくありませんから、むしろ上等の部類に入るかも。
湯は単純酸性硫黄泉。もちろん硫黄で白濁しています。もちろんしばらく体中に硫黄臭がしっかり残ります。
この日はあいにくの曇り空。別府で最も高所にある温泉ですが残念ながら眺望が効かず、高速道路の橋脚が目立つばかり。ややぬるめの湯なので、外に出るのは少々億劫でした。かなり広めの露天風呂ですが、「湯の里」の性格上大型バス1台分の団体さんがどっと来ることがあるかもしれません。その際はかなり辛いかと。
なお内湯も一応ありますが、こちらはやや熱め。
風呂上りには「とり天」で一杯。ビールのつまみとしてとり天を一品頼んだだけなのですが、わずか700円で山盛りになって出てきました。ごはん類のついた「とり天定食」というのもありますが、とり天だけで十分ですね。
実はこれがとり天初体験。鶏の唐揚げとは似て非なるあっさりとした味わい。酢じょうゆにちょっと辛子をつけていただきます。唐揚げのような脂臭さがないので、たくさん食べてもそれほど飽きが来ないあたりが気に入りました。
P.S.
「とり天」がすっかり気に入って、帰りの特急車内でも食べようと大分駅の駅弁コーナーを覗いたのですが、「とり天弁当」どころか駅弁の類は全部売り切れ。恐るべし、赤者!
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