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2007.04.14

ごらんアウェー:大分2007-別府編(3)

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 明礬温泉を後に山を降りて鉄輪辺りを散策。この辺りまで来ると赤サポの姿が目につくようになります。公園の桜も満開。良い時期に来ました。

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 どういうわけかワニ。しかも養鰐場。伊豆のバナナ・ワニ園もそうですが、なんで温泉にワニなんでしょうか? しかもそれをわざわざカネを払って見に行く人がいるってかなり不可解・・・

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 鉄輪は昔ながらの温泉街といった感じが強いのですが、やや地盤沈下の気配が濃厚。そこで危機感を持った街は積極的にリニューアルに乗り出したようです。鉄輪は国の「まちづくり交付金事業」を利用し、5年間で7億円を投資して温泉街の再生・整備を図っている真っ最中。

別府市のサイトによると、具体的な整備計画として

○情緒に満ちた湯けむり散歩のできる街
・昼の湯けむりや夜のライトアップ湯けむりを堪能できるよう順路整備、道路整備を行う。
・メインストリート及び露地を昔の情緒と賑わいのある温泉街に再生するため、魅力ある道路景観の整備を行う。
・各通り名や、市営、区営温泉入り順路サインを整備し、観光客に馴染み易い道路整備をする。
・洗濯場、熱の湯温泉の源泉跡を整備し、NPO法人鉄輪湯けむり散歩のコースに組み入れ後世に伝えて行く。

○観光客と住民とのふれあい
・市営温泉建替えに伴い観光交流センターを併設し観光客と地元との交流による新しい観光資源として活用したい。
・鉄輪温泉の中心である温泉山永福寺、渋ノ湯、元湯一帯をベンチや花壇、樹木等で修景し、人々が集まりふれあいができる空間としてポケットパークの整備をする。
・湯けむり散歩の休憩所として、また住民や観光客の憩いの場として鉄輪温泉の景観にマッチした公園整備をする。

○湯けむり景観の保全
・本市のシンボルであり、また温泉情緒を醸し出す大切な観光資源である湯けむり景観を保全、育成するため地域住民と協働で景観に配慮したまちづくりを行う。

○温泉管の維持管理
・道路内の占用物件(市、個人の温泉管)の維持管理を改善する目的で、温泉管共同BOXの整備を図りたい。

○市営温泉のリニューアル
・鉄輪温泉地区を代表する鉄輪むし湯を建替え入湯客の増加を目的とし温泉場の賑わいを再生する。

といったものが掲げられています。上写真はカラー舗装された「みゆき坂」。

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 またこの日はたまたま「別府八湯・温泉まつり」の最中。ありがたいことに公衆浴場が無料開放されていました。 まだ昼時で温泉客がやってくる時間には早いせいか、どの公衆浴場も閑散としていました。

 上写真は鉄輪バスターミナルにほど近い「上人湯」。「上人」とは鉄輪温泉の開祖とされる一遍上人のこと。

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 小さな浴槽が一つあるだけですが、ちょうど良い湯加減でした。

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 こちらは「上人湯」から少し坂を下ったところに建つ「渋の湯」。元々は市営の無料温泉だったのですが、近隣にあった組合員専用の「元湯」が老朽化により廃止されたことを機に06年5月から「渋の湯」は組合運営に移行。但し、料金を払えば一般人も入浴可というシステムになっている模様。

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 湯が熱すぎるため市営時代は加水していたそうですが、組合運営移行を機に竹製の自然冷却装置を開発。今では源泉そのままを味わえるようになったとのこと。

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 「渋の湯」近隣にある「むし湯」。さらにその脇には「足湯」もあります。この界隈は元湯廃止に伴って大幅に改修され、随分光景が変わってしまいました。

 鉄輪は良く言えば昔ながらの温泉街。数多の公衆浴場があって、坂の多い街中に大小の旅館が林立。飲食店・酒屋に加え芝居小屋や秘宝館まである、誠に絵に描いたような昔風の温泉街なのですが、悪い言えばどれをとっても古色蒼然。投資不足・メンテナンス不良で旅館も公衆浴場も何もかも古ぼけているというか一部はボロボロといった印象が拭えませんでした。温泉の質こそ第一級なんですが、それだけじゃ温泉ヲタが喜ぶだけで一般客には受け入れられんでしょうと思っていただけに、今回の一大プロジェクトは最大限の評価を与えてもいいと思います。

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P.S.2004年9月に来た時には現存していた「元湯」の写真を掲げておきます。

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