観客動員-ホーム第4節(2)
年に1度の浦和戦だけは大入りになりますが、鹿島の観客減少傾向は残念ながら今季も止まる様子はありません。そんな中、先日広島に続いて鹿島にも厳しいニュースが報じられました。
鹿島の赤字転落。原因は入場料収入の減少と柳沢獲得に伴う特別損失。後者はともかく、クラブの基礎体力というべき入場料収入が減少したのは痛恨の極み。
Jリーグの観客動向調査で明らかなように、鹿島は遠方(=首都圏)からの来場者数が非常に多いという際立った特徴があります。従ってその辺の観客が来訪しなくなりだすと、もともと周辺人口が少ないだけに客足の回復が難しいという構造的問題を抱えています。
鹿島フロントもその辺は重々認識しているようで(先日の紙吹雪事件を見るとそれもはなばだ怪しい気がしますが・・・)、地域密着を改めて打ち出してはいますが、成果が上がるまでにはどうしても時間がかかります。
従ってその間どうやって健全経営を保つかという課題が生じますが、その観点から見ればビッグネーム(しかもピークを過ぎた・・・)を獲得するために親会社に頼るというのはあまり関心できることではありません。
鹿島はもはや己の基礎体力を自覚して、毎年優勝を狙うクラブから育成型のクラブへコンセプトを転換すべき時に差し掛かっているように思えて仕方ありません。
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J1鹿島は25日、茨城・鹿嶋市内のクラブハウスで株主総会を開き、06年度決算が6年ぶりに赤字に転落したことを報告した。赤字額は約2億5100万円。大東和美社長は、主に入場料収入の落ち込み、FW柳沢敦(29)獲得にかかった移籍金が原因と分析した。
05年度と比較すると、1試合当たりの入場者が4000人近く減少し、入場者収入だけで約1億円の減収。また、柳沢獲得のためにイタリア・メッシーナに支払った移籍金1億1000万円が特別損失として計上され、赤字につながった。
07年度の黒字転換を目指し、ホームタウン活動を行う部署を強化。06年度から1試合当たり、観衆1500人増を狙う。また、MF中田浩二(バーゼル)獲得には、メーンスポンサーの住友金属に支援を依頼する意向を明かした。
(2007年4月26日06時02分 スポーツ報知)
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