因幡街道を行く(2)
因幡街道を行く(1)から続く
平福 13:07(739D HOT3521) 13:22大原
兵庫・鳥取との県境に近い岡山県北東部に位置する大原は因幡街道の中程に位置する宿場として、かつて栄えた町です。全くといっていいほど何もなかった平福に引き換え、大原は智頭急行の車両基地がある分開けた感じがします。
播磨と因幡を結ぶ因幡街道は古くから人馬の往来があり、江戸時代は鳥取藩主の参勤交代の道となりました。大原・古町には宿場町の面影を残した建造物がいくつか残っています。
上写真は鳥取藩主池田候が参勤交代の折に宿泊する大原本陣。
こちらは脇本陣。大名や幕府の重臣が本陣に泊まる際は、その家老や奉行の宿舎にあてられますが、平常は一般の旅籠として営業していたとのこと。
こちらは大原宿に残る町家(田中酒造場)。換気のための「煙だし」や2階の明かり取りのための「ムシコ窓」、それにナマコ壁が目に付きます。
大原宿の残念なところは宿場町の街並みを観光地として打ち出そうとする動きが見られる一方、それをぶち壊すかのように真っ赤な幟を林立させている電器屋が因幡街道沿いにあったりするところ。景観維持について地元のコンセンサスが十分に取れていないのでしょう。
P.S.
智頭急行車内で見かけた広告。「人間力」がネガティブな意味を持つ場合があるとは夢にも思っていないんでしょうなぁ・・・鳥取大学。
(つづく)
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