風林火山館
お子様たちのドタバタ劇にすぎなかった「新撰組」、哀れにも主人公の台詞がどんどんカットされていった「義経」、噴飯戦国ホームドラマ「巧妙が辻」と劣悪・粗悪な大河ドラマが続き、NHKももはやこれまでと思いましたが、「風林火山」は久しぶりに見応えのある漢くさい本格的大河ドラマで毎週かかさず見ております。
市川亀治郎の台詞や表情にメリハリがありすぎるのが気になりますし、これから本格的に登場するGacktの出来もいささか心配ですが、今回は主役(内野聖陽)がいたってマトモなので、周囲がちょっとコケたところで全体をぶちこわすことはないでしょう。
で、風林火山に使用されたロケセットが公開されていると聞き及んで、早速行って来ました。
ロケセット「風林火山館」は八ヶ岳の麓。最寄り駅はJR小海線・甲斐小泉駅ですが、駅から3kmほど北に離れているだけでなく八ヶ岳へ向かって一方的な登り坂になるので徒歩での来訪はかなり面倒。そのため今回は小淵沢駅から出ている「八ヶ岳高原リゾートバス」を利用しました。
同バスの終点が「風林火山館」。しかし、同バスは近隣の観光地を順繰りに回ってゆくだけではなく、風林火山館へはかなり大回りになる道のりを辿ってゆくため、小淵沢駅から50分弱もかかってしまうのが困り者。しかし、駅から歩くよりはマシでしょう。
夏休み期間ということもあって朝から風林火山館は団体客で大賑わい。但し風林火山館の周囲には何もありません。土地柄洋風の建物が目立つ中、山麓を切り開いて忽然と純和風のロケセットが建っているのは少々妙な按配ではあります。入場料300円也。
冠木門。館の外にある門です。
大手門・二重櫓
隅櫓
主殿。
厩。といっても、馬がいないとなんだかわかりませんね。
的場。信玄が若い頃はここで弓矢の修練をする場面がしばしば出てきましたが、最近はとんと見かけなくなりました。
長屋風の売店群。
「風林火山館」を訪れて誤算だったのは主殿に上がれなかったこと。主殿に上がって重臣会議の場などを拝見できるものだと思いこんでいたのですが、主殿どころか櫓にも登れないのにはがっかり。ロケセットの外観を眺めるだけなので30分もあれば飽きてしまいます。
またロケセットの周辺は長屋風の売店が軒を連ねていますが、物販店ばかりで飲み食いできるようなところはありません。またロケ関連の展示物も申し訳程度。従って「風林火山館」はそもそも観光客が長居することを想定しておらず、まさに観光バスに乗った団体客がトイレ休憩を兼ねてどどっとやって来て、ちょろちょろっと見学して去ってゆくのに特化した観光施設といっていいでしょう。
尾道の「YAMATO」もそうでしたが、勝手に想像を膨らませて出かけると拍子抜けするのがロケセット。この内容ではリピーターを得るのは極めて難しいでしょうから、番組終了後に御取り潰しになると予想します。
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