【観戦記】浦和 0-1 大宮
予め言っておきますが、
カールおじさんに罪はないからのぅ・・・
「糞試合を憎んでカールおじさんを憎まず」
ということで。
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「勝ち点1でもOK!」とばかりやや引き気味に構える大宮の前に、あれだけ「ボールも人も動かない」ようでは勝つのは難しかったでしょう。しかも中盤の出足で大きく出遅れ、さらに試合終盤は焦りからかパスミス続出。
拙攻続きの浦和を尻目に大宮がワンチャンスを生かして先制し、後はゴール前に人垣を築いてまんまと逃げ切り。典型的なアップセットが起こりうるパターンに嵌ってしまいました。ここ2戦決して良くない内容ながら決定力の差でなんとか勝ち点3を拾ってきましたが、ついにごまかしが効かなくなってたといってもいいでしょう。
浦和は連勝を重ねてきましたが、この間たまたま広島、柏、G大阪、甲府、F東京と前に出てくるチームとばかり対戦しています。スペースを与えてくれるチーム相手には達也&永井の2トップは嵌りやすいのですが、スペースを与えてくれない相手に対してどう挑むのかを懸念していたところ案の定。エメルソン在籍時の04年もそうですが、この2トップは引き気味の相手に対して手詰まりになりやすい傾向があります。
パワープレーもターゲットが闘莉王1枚ではレアンドロに迎撃されて威力半減。久しぶりにワシントン不在を痛感させられる展開になってしまいました。
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<浦和スタメン>
---達也--永井---
-----ポンテ----
相馬--------暢久
--長谷部---啓太--
-阿部ー-闘莉王-堀之内
-----都築-----
63分:長谷部→小野
82分:相馬→小池
驚いたことに相馬がスタメン。堀之内のほうは、坪井が負傷明けなので自重したのかもしれませんが、相馬が絶好調の平川を押しのけてスタメンに起用されたのは実に不可解。引いた相手に対して相馬がドリブルでこじあけるのを期待したのかもしれませんが、そんな場面は前半1度あったきり。攻めては絶えず数的不利の中でもがき苦しみ、守っては穴になり続けるという散々な内容で、いつ平川を投入するのかと気を揉んでいましたが、とうとう最後まで平川の投入はなし。相馬に代わって投入されたのはなんと小池でしたが、小池って10分以上出場したけどボール触ったっけ?
もっともこの日は相馬の不出来だけを取り上げて論っても仕方ありません。合格点(といっても「可」でしかありませんが)を上げられるのは達也とポンテくらいで、後は交代出場選手も含めて揃いも揃ってメロメロ。スタメンがこんなにボロボロなのにベンチスタートの選手たちが誠に気の毒ですが、ターンオーバーのようなことはいままでやったことがありませんから、急にそれをやれといっても詮のない話。
<大宮スタメン>
---森田--デニマル--
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橋本-佐伯--慶行-大悟
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波戸-富田-レアンドロ-西村
-----江角-----
58分:デニス・マルケス→桜井
64分:佐伯→斉藤
79分:西村→村山
大宮は出場停止で藤本、吉原、片岡を欠く布陣。CMFに斉藤ではなく佐伯が入ったのが意外なくらいで、後はほぼ予想されたメンバー。前半から4人の2ラインをきっちり保って相手にスペースを与えない、三浦監督の遺産をしっかり継承しておりました。浦和がボールを下げるとラインを上げ、浦和が中盤で攻勢を強めるとややラインを下げてスペースを与えず、コンパクトな陣形の中で数的優位を確保しながら守る感じ。
浦和は「ボールも人も動かない」ので、その堅陣の前に四苦八苦。それでも前半は相馬が左サイドを破って達也ヘッド!とポンテが絡んで達也がエリア内でシュート!の2回絶好機がありましたが、後半はボール支配率が高まっただけで、チャンスらしいチャンスは闘莉王のバー直撃弾くらい。先制後は一転ベタ引きになった大宮の堅陣を最後まで崩せず、それどころか17位の相手にまさかまさかの失点を喫したことがプレッシャーになったのか、プレー精度がブレまくってお話にならない出来のまま試合終了。
大宮の得点は最後尾から突如上がってきたレアンドロへの対応に後手に回りまくったのが全て。最後に闘莉王があっさり交わされてしまったので闘莉王の罪が非常にでかく見えますが、それ以前の問題もでかいかと。 レアンドロの攻撃参加は前半にも一度あって、浦和守備陣がおろおろしていたような・・・ 要するに浦和の研究不足でしょう。
話題のデニス・マルケスはかなり低めの位置から浦和のDF陣を何人も抜き去ろうとしては失敗するの繰り返しで特に脅威ともなんとも思いませんでしたが、半ば浦和DF陣から放置されていた森田に結果的にやられてしまう羽目に。いくら浦和のサテライトに潰されまくった森田とはいえ、あそこまで放置すると痛い目にも遭うわなぁ・・・
どう見てもレギュラー陣の疲労 & それに適切に対処できなかったオジェックの失策に起因する敗戦。代表組はこれから欧州遠征、さらにその後はACLが控えるとあって厳しい日程が続く中、自称「選手層が厚い」浦和の真価が試されるところです。「秋」といえばガンバ失速が通り相場でしたが、この試合を見ると今年失速するのは浦和になりかねませんね。
P.S.
試合終了後南で野次られたせいか、闘莉王はその後ロクに挨拶もせず。都築も終始ふれくされ気味。
全く見所のないゲームで満身に野次を浴びるのも致し方ないと思いますが、浦和の選手ならそれに打ち克って欲しいものです。
千葉時代に経験した野次の4倍大もの野次を受けた阿部が一人深々と頭を下げるのが不憫で仕方ありません。
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