【観戦記】浦和 1-1 東電
W杯を終えた代表組が復帰しましたが代表組・居残り組を問わずコンディションが良くない選手が多く、炎天下で大苦戦。
後半高橋のゴールでようやく先制し、そのままぐだぐだ模様ながらもなんとか逃げ切るかと思われましたが、最後の最後で田代がPKを与えてしまって同点。試合は延長戦でも決着がつきませんでしたが、浦和はPK戦を制してカップ戦決勝進出。
決勝:9月24日(月・祝)vs日テレ・ベレーザ(13:00・埼玉スタジアム)
浦和レッズレディースとして初タイトルを賭けた一戦になります。
この日から韓国へ旅立たれる方も多いかと思いますが、中1日と非常に厳しい日程で闘う彼女達に声援のほどよろしくお願いします。
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<スタメン>
---北本--安藤---
-松田------土橋-
---庭田--高橋---
西口-矢野--田代-森本
-----山郷-----
SUB:池田、木原、柳田、若林、窪田
代表組が戻ってあらかたリーグ戦の基本布陣となる中で目を惹いたのが左SHに入った松田。おそらく柳田のコンディションが良くないせいもあったのでしょうが、先日の京都戦での大活躍でエメルソン永井に認められたのでしょう。これまでリーグ戦ではベンチにも入れなかったことが多かった松田だけにこれは大チャンス!
しかし面子は揃ったものの、浦和は東電の堅陣を崩せずに大苦戦。東電の陣形は至ってコンパクトで浦和に自由なパス回しを許さず。また東電がよく守っている以上に浦和の動きは緩慢で、パス交換を通じて土橋を走らせるような展開がなかなか生まれません。つまらないパスミスも散見。期待された松田も不発。西口との連携が不十分なのは致し方なしか。結局のところ単なる縦ポンでFWを走らせるような攻撃が最も有効になり、何度か絶好機を作りましたが前半は得点ならず。前節欠場の北本はそこそこ良い動きをしていたのですが。
東電の攻撃は徹頭徹尾丸山頼み。ボールを奪ったら丸山に当てて、手数を掛けずに最後は丸山へ。前からプレスを掛け、攻めに転じては橋頭堡となり、最後はフィニッシャーにもなる丸山の負担は凄まじいものがあります。東電は攻守とも形ができており、明らかにL1下位チームよりは強いように感じました。しかし、マンマーク等で丸山を封じられると手も足も出なくなるでしょうからL1上位に入るのは難しいでしょう。
<後半開始>
---北本--窪田---
-若林------安藤-
---庭田--高橋---
西口-矢野--田代-森本
-----山郷-----
永井は前半から辛そうだった土橋と、不発の松田を後半頭から下げて窪田、エリを投入。サイドを活性化させる意図がはっきりわかる交代です。
その狙い通りだったのかどうかは判りませんが、ボールを奪って右サイドに飛び出した高橋がそのまま中央に斬りこみ、ポストプレーを介していきなりシュート!! 非常に苦しい試合でしたが浦和は待望の先制点をもぎ取りました。
東電にとって運の悪いことに(まぁあれだけ酷使すれば当然ともいえますが)その直後から丸山の足が再三攣り気味に。
永井はこれまた精彩を欠く庭田に代えて柳田を投入。これまた至極当然の采配で、乏しい内容ながらも浦和はそのまま逃げ切るかと思いましたが、ラストプレーと思われる時間帯で田代がまさかまさかのPKを取られて同点に。確かに田代が相手を引っ張っているように見えたのでファウルはファウルなのでしょうが、この日の主審は女子には珍しく接触・転倒で簡単には笛を吹かないタイプだったのでやや一貫性に欠けるような・・・
ただ相手が破れかぶれの力攻めに転じる前の時間の使い方が拙く、それがまさかの同点劇を生む遠因になっていたようにも思います。柳田は投入された時点でかなり前目のポジションを取っており、てっきり攻勢に転じざるを得なくなった東電に対して一気に追加点を取りに行くものだと思いましたが、両FWにスピードがないことが災いしてフェードアウト。その後は守りを固めてカウンターを狙うでもなく、ポゼッションを高めて安全に時間を潰すでもなく、その辺りがゲームをややこしくしたのではないかと。
延長戦を見ずに横浜へ向かったのでその後の模様は判りませんが、後半の試合内容からすればスコアレスに終わるのは容易に想像できるところ。PK戦を制して最もほっとしたのはもちろん田代でしょう。
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