とよま明治村(1)
「みやぎの明治村」として知られる宮城県登米(とよま)に行ってきました。といってもそもそもどこにあるのかわからない方が大半かと思います。「登米町」(とよままち)は宮城県北東部の内陸。町を東北の大河北上川が貫流するものの、東北新幹線や東北本線、東北縦貫道といった東北のメインストリームとは遠く外れたところにあり、名産ササニシキの田んぼが広がるばかりの過疎地です。
しかし、そんな寂れに寂れた町に明治期の偽洋風建築がしっかり残っているというのが面白いところ。今となっては随分交通不便な登米ですが、かつては北上川の水運に恵まれたところで、藩政時代には伊達一門登米伊達氏二万一千石の城下町として、明治維新後は北上川を利用した舟運による流通拠点として繁栄していました。また一時期は県庁も置かれるなど現在の宮城県北部から岩手県南部の政治・経済の中心地として機能していました。
残念ながら東北本線が登米を遠く外れたところに開通し、北上川の水運が衰退すると共に登米も廃れてしまいましたが、それが却って幸いして偽洋風建築物が今に残ることになったのでしょう。
登米随一の見所は「教育資料館(国重文・旧登米高等尋常小学校)」。
コの字型の木造二階立ての校舎。中央に白塗りのバルコニーがデンと突き出しているのが印象的。
廊下は吹き抜け。宮城の冬には相当無理があるんじゃないかと・・・
学校の外観は洋風ですが、講堂内は純和風。このあたりのミスマッチがいかにも明治。
当時の教室の様子も復元されていましたが
先生に色気がありすぎるのはいかがなものかと思う。
教室内で給食体験も。くじらの竜田揚げが目玉かなぁ・・・ でも周囲にはカレーシチューの香りが漂いまくっていました。なお給食体験を一般開放するにあたっては「サザエさん」でこの教育資料館が採り上げられたことがきっかけになったとのこと。
P.S.
大きな日本地図が壁に掛かっていましたが、鹿児島を見ると国鉄大隅線や指宿枕崎線が全線開業していないどころか、鹿児島交通知覧線が健在!!! いったいいつの地図やねん・・・
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