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2007.11.12

【観戦記】川崎 1-1 浦和

20071111no1

 やはりというべきか何というべきか、アウェー・セパハン戦からわずか中3日にも関わらずオジェックはネネを下げて怪我から復帰した闘莉王を投入したのみで、後は全くスタメンをいじらず。右WBに阿部を入れたところまでセパハン戦と同じでした。ここまで来ると信念と言うか信条というか頑固一徹というか、いやはや恐れ入りましたとしか言いようがありません。事の是非は結果で判断してくれというなのでしょう。

 過酷なスケジュールにも関わらずオジェックが頑なにスタメンを固定する理由についてオジェック自ら本音を語ることはないでしょうし、質問をはぐらかすのが上手いオジェックのことですからマスコミや評論家の質問に対してボロを出すこともないでしょう。従って試合内容や選手交代(これまた遅い上に往々にして駒を余らせるのですが)から各々がその真意を邪推するしかありません。

 セパハン戦に続いて永井や相馬をWBに起用せず、WBの経験がほとんどない阿部を右WBに起用し、しかもその阿部が傷んだ後にこれまたWBは本職ではない細貝を入れたところを見ると明らかに守備重視。おそらく現況ではリーグ戦残り4試合を1勝3分け、ACL第2戦も0-0で凌ぎきる算段でしょう。守備の計算が立ちにくい選手を起用しないのは当然。全員、特に前目の選手がへろへろで攻撃が様にならないのは承知の上で、守備のコンビネーションに狂いを生じさせるほどのメンバー変更は決して行わない。もちろん初めから引き分けを狙っているわけではないが、攻めには極力リスクをかけない。そんなところかなと思います。

 ただ大幅にメンバーを欠いているとはいえ、川崎はそんなオジェックの思惑通りスコアレスドローを許すほど弱くはありませんでした。前半早々川崎に先制を許し、その後川崎のカウンターを浴びまくって浦和のゲームプランは完全に崩壊。引き分けどころか大量失点での敗戦すら覚悟せざるを得ないほどの酷い前半でしたが、ワシントンが得たPKが全てを救いました。DF伊藤がワシントンを引き倒していることは引き倒しているのですが、ワシントンがファウルをもらいにいっているようにも見え、おそらくPKを取らない主審のほうが多いだろうと思われる微妙なプレーでしたが、この試合はこれが全てでした。

 その後はやや浦和が体勢を立て直し、中盤の人材を欠く川崎はジュニーニョの強引なプレーが目立つようになって終始押し気味ながらも決定機を作るまでに至らずに引き分け。中村やマギヌンのどちらかが入れば浦和守備陣は簡単に崩壊していたような気がしますが、今日はいかんせん3人目の動きに迫力を欠いて川崎は浦和守備陣を崩しきれませんでした。

 残り4試合で力関係やスケジュールを考えると最も厳しいと目された川崎戦をドローで凌ぎきったのは悪くないどころか御の字というべきでしょうが、それもこれもワシントンのPKがあればこそ。あのPKはスケジュールが極めてタイトな中でも「ベストメンバー(笑)」で試合に臨んだ浦和に対する神の恩寵だと思うべきかと。まぁ川崎は反則の多いチームですから審判団から色眼鏡をもって見られがちだというのもあったでしょうが。

20071111no2

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<浦和>

--シトン---永井--
-----ポンテ----
平川--------阿部
--長谷部--啓太---
堀之内--闘莉王-坪井-
-----都築-----

75分:阿部→細貝
87分:永井→達也
89分:ワシントン→内舘

<川崎>

---鄭---ジュニ--
-----養父-----
黒津---------森
---谷口--河村---
-伊藤--寺田--箕輪-
-----川島-----

50分:黒津→井川

 浦和のスタメンは前述の通り。ネネではなく堀之内を起用したのはジュニーニョのスピードを警戒したものでしょう。川崎は警告累積で中村、佐原を欠く他、マギヌンが怪我で欠場。おまけに左WBに入ることが多い村上も欠く苦しい陣容。マギヌンの代わりに大橋ではなく大卒新人の養父を起用してきたのが目新しいところ。この辺が既にリーグ戦に目標がない気楽さでしょうか。

 浦和は案の定動きが悪く、左サイドで長谷部が簡単に振り切られてクロスを上げられてしまいました。それでも中に闘莉王がしっかり控えていたので何事もないかと思いましたがなんと闘莉王が、そして阿部もクロスをかぶってしまってボールは養父のもとへ。養父は難なくボールを蹴りこんでいきなり失点。

 その後の20分の浦和は悲惨でした。同点に追いつきたい浦和は闘莉王が盛んに攻撃参加して局面打開を図るものの如何せん動きが悪い。対する川崎は前線に両FWを残して後は引いて守ってカウンター狙い。川崎が両サイドのスペースをしっかり潰していますから浦和は得意のサイド攻撃を仕掛けられず、ポンテがミドルシュートを放つのがせいぜい。浦和はほとんど得点の気配がないのに対し、川崎は狙いとするカウンターが何度も炸裂。この時間帯にもう一点取られていたら、そのまま大敗を喫していた可能性が極めて高かったと思います。

 しかし浦和の苦境を一変させたのが件のPK。PKをポンテではなくワシントンが蹴ったことでまた一悶着ありそうですが、その後は一進一退。浦和は残り少ない燃料をかき集めて後半の早い時間帯に攻勢をかけ、阿部や長谷部の際どいシュートもありました得点ならず。ポンテの疲労は著しいのですが、それでも攻撃はポンテ頼みでボールはポンテに集まりまくってポンテはさらに疲労。セットプレーで精度を欠きに欠いたのはやむを得ないでしょう。

 その後は川崎が優勢な時間帯が長く続きましたが、ジュニーニョがやや個人プレーに走りすぎてこれまた得点ならず。鄭が前線で潰れ役となり、ジュニーニョがその後ろから突っ込んでくるところまではいいのですがその後が続かない。中村やマギヌンがいればジュニーニョにマークが集まったところで高速ワン・ツーで浦和守備陣をぶち破れたでしょうが、この日はジュニーニョが強引に突破しようとして(せいぜい鄭を使うくらい)潰される場面が目立ちました。

 関塚は後半の早い時間に左WB黒津に代えて井川を投入し、井川を右WB、森を左WBへ。黒津は一本際どいクロスを上げただけでそれ以外はほとんど機能していませんでしたから交代はわからなくもありません。そして井川の投入はそこそこ効いて平川の進出を抑えるとともに、ややDQNなプレーを伴いながら盛んに浦和の左サイドへ侵入。但し平川もよく踏ん張って決定的な仕事はさせず。

 オジェックはさして出来が良いとは言いがたい永井を延々と引っ張り、試合終了間際に永井が傷んでようやく達也を投入(たぶん足の状態が良くない達也はセパハン戦へ向けて温存したかったのかと)。さらに後半フェイスガードを外して奮闘していたワシントンが相手との接触(MQNにやられた模様・・・)で鼻を痛めたのか、怒りを露にして勝手にベンチに下がってしまう後味の悪い一幕もありましたがそのまま試合終了(ワシントンは異議か何かでイエローで次節出場停止)。

 チームの置かれた状況、選手の状態を考えれば川崎とのドローは悪くない。ゴール裏にやって来た選手に対してしばし沈黙、その後暖かく包む拍手が印象的でした。

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