館林うどん
埼玉県北から群馬・栃木にかけてはかつては麦作が盛んだった関係で、うどんを売り物にしている街がいくつかありますが館林もその一つです。この辺りはワシ的には栃木だか群馬だかよく判らないところが多いのですが、館林は群馬県。
館林の駅裏には日清製粉の工場。その前身が館林で創業されました。なお日清製粉はカップヌードル等で有名な日清食品とは何の関係もありません。粉物繋がりで紛らわしいのですが。
館林は良質の小麦と地下水に恵まれてうどんの製麺が盛んになったようです。
まず訪れて見たのは「木挽庵」。駅から北へ10分ほど。合同庁舎近くの住宅街の中にあります。どちらかというと蕎麦がメインの店で、後からやってきたお客さんは悉く蕎麦を注文していました。店構え、店内ともごくありきたり。テーブルより小上がりのほうが広いのがローカル色を表しているくらい。ざるうどん(550円)を注文。
麺をつまんでみるとびよーんと頼りなげなんですが、噛んで見るとこれが実に噛み応えがあるというか、かなりの弾力があります。さすがにグミほどではありませんが、それにしてもなかなかの歯ごたえ。これはわざわざ食べに来た甲斐がありました。もちろんつるつるっとしたうどん独特の食感も味わえます。
汁は蕎麦と全く同じと思われます。またうどんを頼んでも蕎麦湯がついてくるのには苦笑させられました。
一軒だけで万事を語ってはいけないというのが地方食いもん巡りの鉄則。その点うどんは消化が早いので、ハシゴには持って来い。
今後は駅の東、市役所近くにある「うどん本丸」を訪れてみました。こちらは製麺業者「館林うどん」が経営している店で、お土産用の麺売店が併設されています。なんでも天皇陛下・皇太子お買い上げが自慢の模様。人気店のようで小グループの予約席もありました。
ちょっと趣向を変えて、秋メニューの「きのこ汁うどん(780円)」を注文。つけ汁は温・冷が選べるようで、冷にしてみました。
こちらは先の店よりもさらに麺がぶよぶよ。一応噛み応え、弾力性は残っているので麺は完全に死んではいないのですが、ぶよぶよ感が先にたってどうにもいけません。読み物を広げる暇もなくうどんがあっという間に出てきたのが少々不可解で、作り置きのものを食わされた疑惑が拭えませんなぁ・・・やや甘めのつけ汁はまずまずだっただけに残念です。
館林はうどんによる街興しを図っているようですが、うどん屋の数がそれほどないのか、あるいは郊外に拡散しているのか、市街中心部を歩いてみてもそれほど「うどん」の幟を目にすることはありませんでした。
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