【観戦記】横浜C 1-0 浦和
愛媛戦の惨敗がこの日の結末を暗示していました。
最下位横浜FCにも完敗を喫し、土壇場で鹿島に交わされてリーグ優勝を逃す悲劇的な結末。
90分で勝てば良い。
99年最終戦と全く同じ条件でしたが、勝てないどころか負けてしまい、試合後の喪失感はJ2降格時に匹敵するものがありました。
結果重視のサッカーが結果を出せない時の惨めさ。この日の敗戦は07年浦和の負の側面が集約された感がありますが1年の総括は稿を改めることとして、横浜C戦を簡単に振り返っておきます。
動けなかった。敗因はこれに尽きます。
失点は右サイドで阿部がカズに交わされたところから始まったものですが、これ以外にも阿部が簡単に交わされてしまう場面があり、無理に無理を重ねて出場を続けた阿部も限界を通り越していたのでしょう。
ネネはスピードのあるSHカタタウに全く付いて行けず。平川が付いてゆくのが精一杯。
前半積極的に前に出てくる横浜Cに対してことごとく球際で競り負ける。前線からのプレスがないため、中盤でプレスを掛けに行っても簡単にパスで交わされて、浦和はさらに疲労が蓄積する悪循環。
両サイドで劣勢に陥った浦和が失点を喫するのは時間の問題でした。
攻めは至って単調。浦和の攻撃は必ずといっていいほどポンテを経由。従って横浜Cはポンテを徹底的に潰しに来ました。吉田主審は簡単にファウルを取らないことで有名。激しい横浜Cのマークでポンテは足首をやられたのか悶絶しながらピッチにうずくまる場面が増え始め、ついには72分に退場。半ば結果論ですが、この瞬間に浦和の勝機は遠ざかったように思います。
鹿島がリードしているとの報が伝わったのか、オジェックは後半頭からネネに代えて達也を投入して4バックに変更。ベタ引きになった横浜Cを盛んに攻め立てましたが、両サイドからワシントン目がけてクロスを放り込む攻撃を繰り返すばかりで何の工夫もなし。ワシントンに往年の神通力はなく、無理やりピッチに送り出した達也は明らかにコンディション不良で満足にシュートが撃てない。当然ながら超前掛りになった浦和は何度かカウンターを浴び、それを坪井と都築の2人で対処していたようなものでしたが、そこを無失点で凌いだあたりがこの試合の唯一の見せ場といっても過言ではありません。
4分もあったロスタイム。しかしボールは最後までネットを揺らすことがなかったどころかその気配すらなく、長かったリーグ戦の幕切れ、そして浦和にとってあまりにも悲劇的な幕切れとは実に淡々としたものでした。
<浦和>
--シトン---永井--
-----ポンテ----
平川--------細貝
--長谷部--啓太---
-ネネ--阿部--坪井-
-----都築-----
*後半開始
---達也--シトン--
-----ポンテ--永井
--長谷部-------
-----啓太-----
平川-阿部--坪井-細貝
-----都築-----
45分:ネネ→達也
72分:ポンテ→伸二
<横浜C>
-----三浦知----
三浦淳-滝澤-根占-カタタウ
-----山口-----
中島-岩倉-小村-山田卓
-----菅野-----
61分:カタタウ→チョ
79分:三浦淳→吉野
89分:三浦知→坂井
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