【TV観戦記】広島 0-0 京都
第一戦は2-1でホームの京都が勝利。しかし敗れたとはいえ広島もアウェーゴールをもぎ取ったので逆転の望みは大いにある状況で迎えた第2戦。ゲーム内容は広島のほうが上なのですが、秋以降ずっと続いている勝負弱さは如何ともしがたく、1点が取れずに広島降格。
前半はベタ引きの京都に対しDF槇野まで攻撃参加してサイドを崩しまくりましたが、決定機は寿人のヘッドがクロスバーを掠めた1回のみ。
全く機能していない左WB服部を早々と引っ込めて駒野を左へ転用。右にリ・ハンジェを投入したアイデアは悪くはないのですが、前後半とも攻撃は駒野のクロス頼み。駒野は奮戦していましたが、攻めがやや単調でクロスは悉く京都に跳ね返されてしまいます。柏木がエリア内に突っ込んできた時に可能性を感じましたが、シュートはクロスバーに当たり、ラストパスは寿人に渡る寸前でDFに引っかかってしまいました。
前半の京都は引いてカウンターを狙っていたのかもしれませんが、引きすぎて中盤のプレスが全く掛からず、しかもカウンターの形もほとんど作れない最悪の状態。そこで加藤Qは思い切ってDFを4バックに変更してサイドのスペースを埋め、さらにMF斉藤に代えてFWアンドレを投入して攻撃の姿勢を明確に打ち出しました。引いて守るだけでは守りきれないと判断したのかどうか。
これで前線からのプレスが効き始めて広島の攻勢が鈍っただけでなく、再三カウンターのチャンスを演出。結局京都も1点を取ることは出来ませんでしたが、加藤Qの積極策がJ1昇格を引き寄せたといっていいでしょう。Jリーグの監督としては失敗続きの加藤Qでしたが、この日は実にいい仕事をしました。
ペトロヴィッチ監督は後半26分に終始精彩を欠いていたウェズレイに代えて平繁を投入。しかし平繁も効果的な仕事はできず。ロスタイムには盛田を前線に上げてパワープレーを試みましたが、終了間際の槇野のオーバーヘッドはポストを叩いて試合終了。
選手のスキルは高いし、チームの組織性も高い。そんなチームでも何かの弾みで調子を崩し、その「何か」が選手も監督も判らないままに無念の降格。
サッカーの難しさが凝縮されていた感がある一戦でした。
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