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2008.01.23

浦和、年頭所信表明

唐突にクラブから「2008シーズンにあたって」と銘打たれた一文が公表されました。ちょっとダラダラとした書きぶりで一部要領を得ず、おそらく27日の「KICKOFF2008」で社長やGMから補足説明があると思いますが、私なりに感じたところを記しておきます。

なお私は「KICKOFF2008」には行けないので、皆様の渾身のレポートを楽しみにしております。

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1.2008シーズンの浦和レッズは、「強くて魅力あるサッカー」をさらに求めていきます。特に、ホームゲームでは、よりアグレッシブに闘っていきます。

06~07年の浦和は結果こそ出たものの闘い方があまりにも守備的で、「この面子でこれかよ?」という批判がクラブの内外から強かったことに応えたものでしょう。特に昨年はホームゲームですら守備的に闘ったことに対し、ワシントンや岡野が表立って監督を批判するという異常事態に及んでいます。実際昨年はホームで勝ちきれず、これがリーグ優勝を最後の最後で逃す一因になってしまいました。

「守備から攻撃までの各パートについて、そのバランスを改善し、安定させていきます。とりわけ攻撃面に関しては、より速く、そして創造力あふれるものにします。」ということで、フロントはこの公約を実現すべく、今オフに攻撃的な選手を重点的に補強しました(今野の補強だけは全く解せませんが・・・)。

但し、監督を代えずに攻撃面にバランスシフトしたチームのコンセプト転換が可能なのでしょうか? 手駒の能力を見極めた上で、あるいは相手との力関係とかクラブの置かれた状況に応じて攻撃的に行くとか守備的に行くとか、そういう器用なことができる監督であれば何の心配もないのですが、一般的にリスクテイク指向とかバランス指向とかいうのは監督の個人的な嗜好に左右されがちなのではという疑念が拭い切れません。

上記の決意表明は、今シーズンの試合内容如何では、結果に関わらず監督を代える可能性があることを示唆したものと受け止めました。

2.普及・育成を行うアカデミーセンターを大胆に強化して、若手選手の育成に力を注ぎ、クラブ・チームとも昨シーズン以上に「前進」することを誓います。

「アカデミーセンター」の機能強化については既に手が打たれていて、

・横浜Mから池田誠剛氏が下部組織のフィジカルコーチとして浦和に加入
・京都から育成世代指導のスペシャリストとして知られる矢作典史氏を招へい

の2例が報じられています。アカデミーセンターの「施設の拡充」については後日発表があるのでしょう。下部組織がトップチームへの人材供給源として機能していないことは浦和が抱える最大の弱点として従前から指摘されており、当然の施策です。

普及に触れた項でレディースへの言及がないのは何か意図があるのでしょうか?

3.シーズンのクラブテーマは、「GO FORWARD HAND IN HAND」です。日本だけでなく、アジアそして世界での挑戦を見据え、ファン・サポーターの皆様、ホームタウンの皆様と手を取り合って、前を向き力強く進む決意を表したものです。

これだけだと意味不明ですが、具体策として「チームの練習環境やサポーターの観戦環境の向上を目指して、クラブハウスの増築・改修やレッズランドの整備などを検討していきます。ホームゲームの多くが開催される埼玉スタジアムも快適さを意識していきます。」と記されています。

「埼玉スタジアムも快適さを意識」とは屋根のことなのでしょうか? そういう趣旨で屋根を希望しているわけではないのですが(^^?

4.パートナーシップを結ぶFCバイエルンミュンヘンとの連携をさらに具体化させ、両クラブの発展につなげていきます。

この辺は時候の挨拶みたいなものでしょう。

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まぁ目を見張るようなことが書かれているわけでもなく、がっかりさせられるわけでもありませんが、08年の目標が

2008シーズンの目標はアジア連覇と、国内での闘いを通じて、浦和レッズの地位をより確かなものにすることです。優秀な選手たちに、国際経験を持つ新加入の選手を加えて、この目標に到達することに全力を傾けます。

と、国内リーグ制覇に関してはなぜかものすごく歯切れが悪いのはさすがに気になりました。攻撃型へチームを転換する過程においてACLとリーグの2冠達成は難しいと考えているのでしょうか?

まぁたいした補強をしていないどころか、戦力が下がっているのに崇高な目標をぶちあげてしまうクラブよりはいいかとも思いますが・・・

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