幻の長崎遠征(10・了)
幻の長崎遠征(9)から続く
佐世保駅は01年に高架化されてから初めての探訪。3連続アーチのド派手なゲートデザインが目を惹きます。
佐世保は長崎県第2の都市ながら長崎市と比べると見所に欠け、「ハウステンボスに来たついでにちょっと立ち寄ってみるか?」ぐらいの位置づけでしかありません。「大和ミュージアム」で活気付く呉と同じく日本有数の軍港なのですが、それを売り物にした観光振興を図るでもなく(格下の軍港のはずの舞鶴と比べてもかなり寂しい)、結局佐世保といえば「佐世保バーガー」に留まっているように思われます。
で、佐世保駅に大々的に掲げられている「佐世保バーガー」。
どう見てもやなせたかし氏のデザインだなと思ったら案の定。やなせたかし氏はあんまり仕事選ばないようですなぁ・・・
コマも佐世保名物。
佐世保は長崎と同じく、港の周囲をぐるりと山が取り囲んだような地形で平地が少ないのが難。車という車が駅から市街中心部へと延びる幹線道路に集まってくるようで、朝夕の渋滞が凄まじそう・・・
佐世保で目立つのが長大なアーケード街。しかも地方都市では珍しいことにアーケード街が活気を保っています。
佐世保では海上自衛隊以上に米軍基地が大きな顔をしています。米軍基地の入り口にはクリスマスの飾り物も。
呉の「大和ミュージアム」と比べると甚だ知名度に乏しいのが難ですが、佐世保にも海軍関連の観光施設として「セイルタワー」があります。
展望台を兼ねているのかエレベーターで一気に最上階へ。
セイルタワーは旧帝国海軍~海上自衛隊の通史概説に力点を置いています。従って幕末の海軍創設と日清、日露戦争にそれぞれ1フロアを取っている反面、太平洋戦争も1フロアで意外にさらっと流されている感があります。また海上自衛隊に2フロアを割いて事実上そのPRを兼ねているようにも見受けられます。大和ミュージアムが呉海軍工廠の歴史とそこで生産された艦船・航空機に重点を置いており、また海自にはほとんど触れていないのとは対照的。歴史好きならそこそこ面白いかと思いますが、メカニックやテクノロジーが好きな方にはちょっと物足りないかもしれません。
セイルタワーは海上自衛隊のPR活動を兼ねているためか、入場料無料でこれだけ楽しめるのは嬉しいといえば嬉しいのですが、軍事物に興味が薄い一般の方が見て面白いかとなるとちょっと首を傾げたくなるところも。呉と違って艦船・航空機等に関する現物がほとんど展示されておらず、パネルや模型での解説が主になっているのが観光客向けにはかなり辛い。もともと旧海軍に興味がある人じゃないとビジュアル的に惹き付けるものがないからねぇ・・・
おまけと言っては何ですが、旅の終わりに「長崎ちゃんぽん」にも触れておきましょう。ちゃんぽんって普段はあまり食べる機会がなく、大原へいったついでに産業道路沿いのリンガーハットで食べるのがせいぜいwなためか、長崎ではしょっちゅうちゃんぽんを食っていました。
太麺で具だくさんで、すぐに腹一杯になってしまうちゃんぽんですが、スープが濃いながらも脂分は少ないせいか意外に胃にもたれることはありません。
佐世保駅のガード下はちょっとした「ちゃんぽん横丁」と化していましたので、日を分けて2軒はしごしてみました。
上写真は「香蘭」
続いて「香蘭」の向かいにある「大善」
値段はいずれも650円。長崎の有名店でちゃんぽんを食べると下手をすれば千円近く取られますが、あれはいったい何なんでしょうね?
(了)
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