【日経】私の履歴書-川淵三郎
日経最終面の名物コラム「私の履歴書」に川淵三郎氏が登場していましたが本日で最終回。
学生時代や選手時代は淡々と回想が続くだけだったのでどうということはなかったのですが、やはりJリーグチェアマンになり、さらにJFA会長ともなると自慢話がハナについてどうもいけません。
まぁこれは半分以上日経に責任があって、未だ要職にあって権勢を揮っている人物を「私の履歴書」に登場っせちゃいかんでしょう。
当然ながら川淵氏は要所、要所で難しい判断を迫られるわけですが、在職中の身とあっては「俺は正しかった!」「俺は間違っていない!」のオンパレードにならざるをえません(もっとも引退してからも非を認めない人も少なくありませんが)。またジーコやオシムの代表監督選出プロセスなど未だ生々しいことについてはグダグダの叙述にならざるを得ません(ジーコ代表監督選出なんて、まるで他人事のように書かれていました)。
結局のところ「私の履歴書」は川淵氏に上手く使われたかなと思います。日経の読者へ、いや読者全員とは言わないまでも少なくともスタジアムへ足を運ぶほど熱心じゃないけどテレビで代表戦を見る程度にはサッカーに関心がある層へ向けて大本営情報を刷り込むにはかなり有効だったでしょう。日経の読者は比較的高所得の中高年男性が多く、実社会で力持ってますし。
熱心なサッカーファンなら他の雑誌・書籍等で事の真相、あるいは他の見方というものを見聞きしているでしょうけど、そんなものは所詮少数派(ゆえに「川淵ヤメロ!」はスタジアムの外には広がらなかった)。
川淵氏はサッカー界の代表として「私の履歴書」に掲載されるに相応する人物だとは思いますが、如何せん早すぎました。今なら釜本のほうが適任だったと思います。
幸いだったのは掲載が2月で他の月よりも短くて済んだこと。不運だったのはうるう年のために1日余計に掲載されたことでしょう
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