【観戦記】浦和 0-1 神戸
目覚めないうちに失点してしまい、遅まきながら反撃に転じてそれなりに見せ場は作るものの1点が遠くて敗戦。
浦和が弱かった頃にはよくあった試合展開で、それでも「良かった探し」の材料が多かったから今日は良しとするかぁ! そんな感じの試合でした。間違いなく名古屋戦よりはチーム状態は上向いており、横浜M戦よりも良かったと評価していいでしょうが、それだけではチームの出来上がり状態に一日の長がある神戸を凌駕するにはほど遠い。監督が代わって雰囲気が良くなっただけではチームはすぐに強くならないことを再確認させられた敗戦でした。
ただ選手が闘う姿勢を取り戻したことだけははっきりと判りました。
<浦和>
-----エジ-----
--梅崎----永井--
相馬--------平川
---細貝--暢久---
--堤--堀之内-坪井-
-----都築-----
74分:エジミウソン→高崎
85分:梅崎→エスクデロ
永井の位置はエジミウソンより明らかに低く、2トップではなく1トップ2シャドーを採用。1トップのエジミウソンはたまに機能する程度でしたが、サイドアタックを得意とする梅崎・永井の特性を引き出すためには良策だったと思います。代表で抜けた阿部の代わりに堤。啓太の代わりは暢久をボランチ起用。
<神戸>
---須藤--レアンドロ--
-古賀------栗原-
---松岡--金南一-
内山-河本--北本-石櫃
-----榎本馬----
54分:須藤→吉田
63分:石櫃→鈴木
80分:松岡→田中
前節に引き続き、試合の入り方が良くありません。失点は堀之内が須藤と競り合いながらクリアしたボールが運悪くレアンドロの正面に転がったところを決められたものですが、スローインを受けたものとはいえ自陣深い位置なのに左サイドからどフリーでクロスを上げられたり、レアンドロがなぜかどフリーだったりと、失点を運の悪さで片付けられない要素がそこかしこに。
また堀之内と坪井がこの日も著しく不安定。もともと足元が危なっかしい坪井は神戸のフォアチェックでおろおろして、ついにはボールを奪われる始末。なんか最晩年の井原を見るような感じ。坪井がボールを持つたびにスタジアムがどよめいて、自チームの選手をファン・サポーターが動揺させてどうすんねんとも思いますが、坪井は悪い意味で井原の後継者になってしまったんかいな(´・ω・`)ショボーン 当然ながらDFラインからのビルドアップなんてままならず。
さらに神戸は中盤のプレスがきつく、浦和がボランチにボールを預けたところでちょっとまごまごしているとあっという間に囲まれてしまいます。キムナミルの仕事ぶりはまさに圧巻!
浦和がドリブルでサイドをつついて神戸の中盤のプレス網を突破し、サイドチェンジで神戸守備網の薄いところを突くことで一応攻撃の形は出来ましたが、クロスの精度が良くない(GKに直接渡るケースが多い)上に、1トップゆえターゲットが少ないので得点機は相馬のシュートぐらい。高さでは神戸が優位なのにハイクロスを送りつづけるのはいかがなものかと。
後半は浦和が猛攻。神戸のDFラインが下がったためか、浦和が中盤でボールを拾う場面が非常に多くなり、暢久が左右にボールを配球しながら前半同様果敢にサイド攻撃。
ただ浦和が残念なのは2シャドーやWBが盛んにサイド攻撃を仕掛けるのは良いのですが、常に狭い局面での数的不利を強いられていること。良い形で前にボールが入ってもそのフォローが遅くて神戸の帰陣を許しがち。連携に問題があるので速いパス回しで神戸のマークをずらすこともできず、神戸の人垣をゴリゴリと個人技で崩すだけ。こういうところは一朝一夕には良くならないんだろうなと思いますが、エジが最前線でキープして細貝が突っ込むとか、浦和がプレイクスルーする萌芽らしきものが見えたのは収穫でしょう。
徐々に調子を上げているとはいえ、得点源としては寂しい出来のエジミウソンに代えて新人の高崎を投入。トップでは紅白戦にすら出ていないのでいきなり活躍を望むのは酷というもので、案の定決定的な仕事はできませんでしたが、与えられたチャンスを何とか生かそうと懸命に走る姿には好感が持てました。
終盤には疲労困憊の梅崎に代えて怪我明けのエスクデロを投入。さすがにこれは無謀で反撃ムードにやや水を差した感がありましたが、ナビスコ杯を利用してエンゲルスが新戦力にどんどんチャンスを与えるのは悪くないでしょう。
結局押しに押したものの1点が遠くて敗戦。川崎の強力攻撃陣をわずか1点に封じた神戸守備陣を再建途上の浦和が崩しきるには力不足という至極当然の結果になってしまいましたが、惜しむらくは立ち上がりの失点。これさえなければもうちょっと競ったゲームができたはず。自信の無さがああいう失点を呼んでしまうんでしょうなぁ・・・
「フロント、GMの無能さには呆れるばかり。監督を切ってそれでOKか?今やるべき事は勝つだけでなく応援したくなるプレイをチームが見せる事。それを怠ればファンは離れていくぞ」
前段は同意。ただ皮肉なことにこの日の後半は「応援したくなるプレイ」ぶりでした。
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