山陽路(9)
山陽路(8)から続く
現存12天守の中では日本一の高所(標高430m)にあり、日本三大山城の一つに数えられる備中松山城。
観光シーズンの土日祝には城周辺への自家用車の乗り入れが規制され、代わりに麓からシャトルバスが出ているのですが、冬はシャトルバスが運行されておらず、やむなくタクシーで城へ向かいました。備中高梁駅から駐車場まで10分弱。もっとも城まで直接車で入れるわけではなく、駐車場から10分ほど急坂を登らなければいけません。
ようやく石垣が見えてきました。
備中松山城は明治の廃城令を受けてそのまま打ち捨てられていた(あまりにも山奥にあるので地元住民にも忘れられていたとか)ところ、地元研究者が再評価。昭和初期になって住民の手によって解体修理され、さらに平成になって改修を行って現在に至っています。
大手門。備中松山城は石垣のみならず、石垣を支える岩盤自体に崩壊の恐れがあるとのことで高梁市が京大と共同で監視システムを設置したとのこと。
三の丸へと続く土塀。一部は現存で重要文化財に指定されています。
三の丸から見た風景。山城なので城郭も三の丸・二の丸・本丸と単純な構成ではなく、曲輪が幾重もの層を成しています。
二の丸。やっと天守が見えてきました。
本丸への入り口。正面に見えるのは五の平櫓。天守は現存ですが、本丸の櫓、門、土塀は平成になって復元されたものがほとんどです。
ついに天守に突入します。二重二階の現存最小の天守。一見三重にも見えますが、左に張り出している部分は本来は八の平櫓へと続く廊下の一部。八の平櫓が現存しないので仮入り口として利用されています。
天守の裏へ回ってみると、天守同様、現存の二重櫓が。
二の丸へ降りて、搦手へ回ってみました。後曲輪から見た天守・二重櫓。
日が傾いてくると山城は冷えます。車で来た道を引き返しても面白くないので本来の自然歩道で山を駆け下りてみましたが・・・落ち葉がうずたかく積もっていて滑りやすく、危うくスリップ転倒しそうになること2回。短絡しているはずですが、結局車道を歩いたほうが速かったかも。
(続く)
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