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2008.04.30

【観戦記】浦和 4-2 札幌

 またまたぼんやりした立ち上がりで早々と失点を喫し、阿部のゴールでなんとか追いつくも今後はセットプレーで失点。2度に渡って札幌にリードを許し、ベタ引きで守る三浦大作戦の罠に危うく嵌りかけるところでしたが、浦和にとって幸いだったのは札幌の守備が旧大宮と比べて遥かに脆弱だったこと。後半難なく逆転し、終盤にダメ押し点も取って終わってみれば実力差通りの結果になりましたが、最後まで中盤の不安定さは如何ともしがたく、勝ったとはいえモヤモヤ感の強い試合でした。札幌サポには申し訳ないが、「相手が弱くて助かっただけ」の内容に乏しい試合といってもいいでしょう。

 ここ3試合無失点、かつリーグ最少失点で済んでいるのが不思議なほど、中盤に散歩人を置く浦和のシステムは著しく不安定でいつ大量失点を喫しもおかしくない状態。勝ちつづけることで微妙な均衡をかろうじて保っているだけで、いつ歯車が逆回転して大量失点を繰り返すようになるかとハラハラしながら見ております。

従ってFWダヴィを欠く札幌に2失点を食らったところで異常でもなんでもないわけですが、鹿島・大宮・京都を完封して札幌に点を取られるというのはなんか先の3チームに申し訳ない感じも。

 勝った試合で良かった探しというのも変ですが、暢久→エジ→梅崎→エジの3点目は良かったですね。流れるようなプレーの連続。なんか今まで踏ん張らないと、思いっきり気張らないと出なかったのに、ようやく流れるようにどばどばどばっと出て、ああスッキリという感じ。長らくこういうプレーを待ち望んでおりました。

 エジのダメ押し点もまた良かった。この得点は9割9分諦めずにDFへ前からプレッシャーをかけた高原のおかげで、ああいう献身的なプレーに赤サポは弱い。長らく結果が出なかった高原もちょっとずつ「浦和の子」になって来たような気がします。

20080429sapporo

-----エジ-----
--高原----梅崎--
平川--------暢久
---細貝--闘莉王--
-阿部-堀之内--堤--
-----都築-----

87分:高原→セル
87分:梅崎→相馬
89分:エジミウソン→高崎

---西---暗豚---
------------
西谷-芳賀--マーカス-砂川
------------
坪内-吉弘--柴田-池内
-----高木-----

64分:西谷→岡本
81分:砂川→石井

 繰り返しますが前半の2失点はいずれもお粗末そのもの。最初の失点は前に出た闘莉王がボールを取られて、ものの見事にカウンターを食らったもの。この形を札幌は狙っていたのでしょう。実に効率的なカウンターでした。2失点目はセットプレー。人数はいるのにマークが外れているという、これまた情けないもの。

 ただ2度のリードを守りきれないのが札幌の実力。堅守が売り物との話でしたが、この試合からはそのような印象は全く受けず。前節神戸戦でも1失点で済んだのが不思議なほど後半タコ殴りに遭っていましたが、この日もそれを再現した感じ。J2で通用した守備がJ1では通用せず、守りきれない上に点も取れないという昨年の横浜Cと同じ轍を踏んでいる感も。

 阿部の得点は甚だラッキー。GKのセービングミス以外の何物でもありません。GK高木はミスキックを連発し、正面のシュートをこぼす等J1でやって行くには厳しいレベル。

 また札幌のDFは引いて守っていますが、時間が経つにつれてボランチとの間にスペースが空きがち。これでは守備にも何にもなっていません。この日は珍しく浦和のサイド攻撃が活発だったのはその辺に助けられているのかも。後半梅崎の動きが目に見えて良くなったのも同じ理由でしょう。

 さらにいえば札幌のCBは高さにあまり強くない模様。高原のゴールが謎のオフサイドで取り消された場面でその弱点が早々と露呈したように伺えましたが、散歩人を脱してゴール前に乱入してくる闘莉王には終始苦戦気味で、その状態でラインを上げられずにサイド攻撃を浴びまくると守りきれんでしょう。

 逆転してからの浦和は連戦を考慮しての流しモードで2トップ頼みのカウンター狙いだったのでしょうか。時折中盤で細貝や散歩人がボールを失ってあわやという場面を作られ、とても守り切れそうにないので追加点を取りに行くかと思ったのですが・・・ ゲルトの不思議なのは1点を守りたい局面でも散歩人を中盤に放置していること。阿部をボランチに出して、散歩人をCBに戻してもいいはずですが、散歩人を最後尾に置くとラインが下がってしまうのを嫌っているのか・・・ するとポンテが戻った暁には散歩人はどこへ行くのか・・・

 札幌にダヴィがいたら4-3とか4-4とかの大味なゲームになりかねない、なんだかなぁの試合でしたが、夜の試合で名古屋が負けて暫定首位。

「こんな首位ですいません」(太宰治風)

あとは雑感を箇条書き風に。

・スタメン濃厚と思われた達也がベンチからも外れたのは意外でしたが、原因不明の左足痛のこと。再び長期離脱の観測も。

・気温が上がるとエジミウソンの調子が上がるという噂は本当でした。

・元祖気温連動男の暢久も、ぼんやりミスもあったけれども京都戦よりは良かったかなと。ちょっと攻撃的な姿勢を取り戻しつつある様子。

・梅崎はやはりトップ下向きじゃないですね。本質的にアタッカーで、ファーストチョイスがシュート! 撃てないと見てようやく出しどころを探す感じで、高原の動き出しに合いません。ただファーストチョイスがバックパスの選手よりは格段マシですが(自虐)。エジの3点目のアシストは見事でしたが、エジがポストで梅崎が突っ込むほうがおそらくあるべき姿でしょう。

・リーグ戦初出場の高崎。でも投入時間が遅すぎて一回もボールに触れなかったのには大笑いしました。

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