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2008.04.03

【観戦記】清水 1-2 浦和

 梅崎IN 暢久OUT

 たった一人の選手交代で劇的にチームが変貌した典型的な試合でした。おそらくゲルト監督を含めて、誰もが1.5列は暢久より梅崎のほうが適任だと思っている。しかし残念ながら梅崎は90分持たない。というか、あのプレースタイルを90分続けられたら即刻A代表入りどころか、海外に行ってしまいかねない勢い。しかるに暢久をスタメンで使うのは梅崎をより効果的に使うための時間稼ぎに過ぎない。アンゴラ戦から中2日だった新潟戦はともかく、この日も暢久がスタメンだったのはそうだとしか思えません。

20080402shimizu1

<浦和>

-----エジ-----
--暢久----永井--
相馬--------平川
---闘莉王--細貝--
-阿部-堀之内--堤--
-----都築-----

HT:暢久→梅崎

<清水>

---矢島--フェル--
-----枝村-----
-藤本------伊東-
-----本田-----
児玉-高木和-青山-市川
-----西部-----

68分:枝村→西澤
74分:本田→マルコス・アウレリオ

 スポーツ紙の観測どおり、この日も闘莉王がボランチ。新潟よりは格段に中盤が強い清水相手にこのフォーメーションがどこまで通用するかが見物でしたが、案の定というかなんというか、前半は死にかかりました。

 闘莉王が全くといっていいほど守備をしないため、守備は事実上3バックの前に細貝が一人いるだけ。永井のFKからカウンターを食らって(藤本にあっさり抜かれる阿部・・・)早々と失点した後はその傾向がますます顕著になり、浦和は防戦一方。

 清水はフェルナンジーニョをFW起用して矢島と2トップを組ませたのがズバリと当たり、早めに前線に当ててサイドに展開する往時の清水のサッカーを見事に再現。堤がやや狙われていた感があり、両FWが堤を背負った状態で最前線で拠点を作る場面が目立ちました。そしてサイドに展開し、SHとSBがフォロー。そして前を向いたフェルナンジーニョがクネクネと迫る! 闘莉王がサイドの守備を全然しないため(清水が闘莉王の頭越しとかサイドとか、とにかく闘莉王のいないところを狙って攻めているという見方もできますが)、両WBや2シャドーも下がらざるを得なくなり、これじゃボールを奪っても攻撃しようがありません。

 しかし清水は圧倒的に優勢だった前半25分くらいまでに追加点が取れなかったのが結果的に致命傷になりました。清水が2点目を取っていればおそらくゲームは終わっていたでしょうし、闘莉王ボランチ作戦もお蔵入りになっていたかと思います。

 浦和はそんな清水を尻目に徐々に体勢を立て直してサイド攻撃。清水の左SB児玉に対してエジや永井が単騎ドリブルを仕掛けてみたり、何度もサイドチェンジを試みたりと一応意図は判るのですが、サイドにボールを出したところで受け手が孤立気味の上に中央の枚数も少なくて迫力不足。暢久が出しどころを探しながら横へ横へとカニドリブルすること2度。これが前半の攻撃のダメさ加減を象徴している感も。結局右サイドからのエジのクロスを永井が押し込んだ場面が惜しかったくらいで、あとは清水の堅陣を揺るがすには至りませんでした。闘莉王は前線近くでクロスを待っているかのように終始プラプラ。これじゃボランチでもなんでもなくて、ただの闘莉王大作戦に過ぎないような・・・

 どう見ても浦和必敗の様相。が、それを一変させたのが冒頭の梅崎投入でした。

20080402shimizu2

 要するに運動量のある梅崎を入れることで相馬が生き返るんですな。前半はフリーの相馬へ出したところで清水に簡単に数的優位を確保されてしまってどうにならなかったのですが、梅崎がフォローに回ることで少なくとも数的に同数になる場面を演出。こうなると浦和の個人能力が遺憾なく発揮されて徐々に左サイドで優勢に。同点弾の梅崎→永井はまさに生き返った左サイドから生まれたもの(ゴール時に永井がGK西部と交錯し、西部が負傷する一幕もあって真横から見ていると何がなんだかよくわからなかったが、記録はオウンゴールに)。

 するとたちまち好循環が生まれて、左サイドに敵を引きつけて大きく右に展開。スペースを得て平川までが生き返り、永井とのコンビで右サイドを攻略。両サイドで劣勢に陥った清水は前線にボールを送ることさえままならなくなり、浦和の脆弱な守備網を崩すどころではなくなってしまいました。すると闘莉王がほとんど守備をしない問題点すら雲散霧消してしまい、逆に闘莉王が攻撃面で圧倒的な存在感を見せ始めます。驚いたことに細貝すらも攻撃参加。ミドルシュートの精度が啓太並みなのは困ったものですが・・・

 まさに攻撃が最大の防御。後半はそんなところですかね。

 闘莉王が2回の決定機を決められなかったのは残念でしたが、左右への展開、前線への飛び出し、そして高精度のミドルシュートと後半はCHと呼ぶに相応しい仕事ぶりだったと思います。でもあの動かなさぶりだけは気になりますねぇ・・・

闘莉王を徹頭徹尾フォローする萌の電池が切れるとともに浦和全軍崩壊というシナリオが浮かんでは消えという感じでしたが、なんとか最後まで萌が持ったのも大きかったかと。高給の闘莉王は出場給・勝利給の一部を是非とも萌に還元すべきです( ゚Д゚)ゴルァ !

 決勝点はエジミウソンが青山のミスに乗じてそのままエリア内に突進したもの。浦和でのリーグ戦初ゴール! ゴールもさることながら、最前線でのボールキープが攻守によく効いています。都築ゴールキック→エジが競り勝ってそのままボールキープってそういう地味な仕事を淡々とこなしてくれるとホント嬉しい。

 逆転された清水は西澤、マルコス・アウレリオとFWを続々投入してきましたが、浦和お得意のベタ引きになりながらも体を張りまくる不細工な守備の前に沈黙(結果論かもしれませんが清水は中盤が崩壊しているのに前ばかり増やしても意味がないような・・・ 闘莉王のいる浦和にパワープレーを仕掛けてもねぇ・・・)。エジや梅崎が的エリア隅で時間を潰しまくって試合終了。清水は前半のような清水らしい展開が失われてしまうと、個人能力で点が取れるFWがいない寂しさを噛み締めてしまうだけに。

 阿部のトホホな失点場面しかり、FWに詰められて危なっかしい堀之内の足元しかり、屈強なFW相手にはまだまだ力不足の堤しかり、どうも守備のヤバさだけは改善されませんが、久しぶりに攻撃的な姿を見せつつある浦和に45分だけワクワクした好ゲームでした。

P.S.

 試合終了後の鈴与のCMのボリュームがやたらでかいのは気のせいでしょうかw

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